「独立1年目」の人が陥りがちな典型的な失敗2つ 「自分にしかできない」を追求しすぎるのはNG
拙著『個人事業主1年目の強化書』でも詳しく解説していますが、今回はそれらをもう少し掘り下げ、より実践的なナレッジに落とし込んだ話をしたいと思います。
「請負派」か「独立派」でいくかを見極める
個人事業主にとって、「仕事の獲得方法」はとても重要です。あまり考えず、「業界の慣習」に従ったまま仕事をはじめてしまうと、その流れに逆らえないことも少なくありません。
仕事の獲得方法は大きく2つに分けられます。1つは発注元から請け負うタイプ。もう1つは、自ら顧客を創造する独立タイプです。一概にどちらがよいというわけではなく、まず両者の「違い」を明確に理解することが大切です。
では、それぞれの特徴を紹介していきましょう。請負派は安定して定期的に仕事を発注してくれる発注主がいれば、十分に仕事として成立します。しかし、それと引き換えになるのが、価格の決定権です。
さらに、その業界に歴史があるほど、業界の慣習のもとに下請けになりやすい特徴があります。一度引き受けた価格を上げていくのは、とても難易度が高いです。そのため、請負派はスキルを高めて圧倒的な能力を売りにするか、徐々に独立派の領域を広げていく努力が必要になります。
一方、独立派は自由に価格を設定できるものの、顧客を自ら開拓しなくてはなりません。「1対5の法則」という言葉があるように、新規客の開拓は継続顧客のフォローの5倍コストがかかるといわれています。
また、顧客との取引をどのように継続させていくかを自分で構築(メンテナンス)しなくてはなりません。この部分をあいまいにしたりおろそかにしたりすると、毎月のように新規客を追い求める「負のスパイラル」に陥ります。
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