「独立」に失敗する人・成功する人3つの決定的な差

成功する人は顧客を創造し未来事業に投資する

「個人事業主として成功する人、失敗する人の境界線」とは? (写真:asaya/PIXTA)
2021年上場企業の早期・希望退職者募集人数が6月の段階で1万人を越えたことが注目されています。昨今の早期退職者は、独立・起業を選ぶ人も増えていますが、1年持たずに音信が途絶えたり再就職する人も少なくありません。
本稿では、『個人事業主1年目の強化書』の著者でもある一般社団法人ひとり起業ファーム協会の天田幸宏氏が、「個人事業主として成功する人、失敗する人の境界線」について解説します。

「名ばかり独立」に潜む、個人事業主の落とし穴

「事業がずっと続くこと」。これは個人事業主にとって、いちばん大切なことです。

これまで、私は起業支援情報誌の編集者として、3000人以上の起業家やその予備軍、個人事業主の方を取材してわかったことがあります。個人事業主として活躍し、魅力あふれる方々には、ある共通点があったのです。それは次の7つです。

□ 「強み」に基づいた事業を行っている
□ 圧倒的な「付加価値」を武器にしている
□ 「継続して儲かる仕組み」をつくっている
□ 「下請け仕事」を極力避け、自ら顧客を開拓している
□ 主力事業(本業)が苦境に陥ったときの「備え」がある
□ 将来の引退に備えて資産形成の準備をしている
□ 仕事とプライベートの垣根がなく、人生そのものを楽しんでいる

私はこれから独立しようという方には、「最低3つ」該当することが望ましいと考えています。というのも、独立して念願の一国一城の主となったものの、志半ばで事業の継続を断念せざるをえない人が後を絶たないからです。これまでも、独立してわずか数年で音信不通になってしまう人、不本意ながら会社員に戻っていく人を大勢目にしてきました。

個人事業主として成功する人と失敗してしまう人の境界線はどこにあるのか――。最もシンプルな答えは、「自ら顧客を開拓し、値決めの決定権を持てるか」にあります。

これは、ひと言で表現すると「営業力」なのですが、個人事業主として続かない人の最大の特徴は、発注主から仕事を待つしかなく、仕事の料金があらかじめ決まっている(=値上げができない)人が多いのです。つまり、「下請け的な仕事」をしている人たちです。私はいつしか彼らのことを「名ばかり独立の犠牲者」と呼んでいます。

いま、大企業を中心に早期退職者が増えており、転職ではなく独立して個人事業主になる人が増えています。

「日本の開業率を上げる」という点においてとてもすばらしいことなのですが、注意してほしいことがあります。「下請け的な仕事」に染まりすぎてしまうと、簡単に抜け出すことが難しくなるばかりか、ある日突然仕事を失うというリスクを抱えることになるからです。

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