「独立1年目」の人が陥りがちな典型的な失敗2つ 「自分にしかできない」を追求しすぎるのはNG

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個人事業主が陥りがちな典型的な落とし穴がいくつかあります。その1つが「属人性の罠」です。本来、自分にしかできない仕事を追求するのはとてもすばらしいことです。しかし、それを追求しすぎてしまうと、収益の限界が早まってしまうことがあるのです。

とくに注意したいのが健康面です。個人事業主の場合、自分が倒れてしまったら売り上げは立ちません。したがって、有事を見越して準備や戦略を立てることが重要になってきます。

”時間の壁”とは?

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2つ目に意識したいのが「時間の壁」です。仕事が忙しくなるとスケジュールが次々に埋まっていくように、やがて「稼働時間」は上限を迎えます。

すると、同時に売り上げの上限も決まってしまうのです。残るは、睡眠時間を削るか単価を上げるかのどちらかしかありません。中でも時間単価で稼働するコンサルタントやSE、弁護士のような仕事は要注意です。

そこで、おすすめしたいのが、独立初期の段階から「収益事業」を持つことです。賃貸不動産のように定期的に家賃が支払われるような、売り上げが立つ仕組みがあれば最高です。ネット通販やアフィリエイトなど、ある程度自動化できると本業に影響なく取り組めます。

そうした、ある程度自動的に収益が得られる体制を構築しておけば、次の図のような属人性と時間の両壁に囲まれた隙間を埋めることができ、個人事業をより盤石に運営していくことができます。

大事なことは、本業においてオンリーワンの存在となるのを求めつつ、有事のための保険をきちんとかけておくこと。極論すれば、寝ている間に売り上げが立つような商品を持つことです。それを早い段階から意識しておくと、日々の仕事がより楽しく、永続するものとなります。

天田 幸宏 一般社団法人ひとり起業ファーム協会 代表理事

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あまだ ゆきひろ / Yukihiro Amada

リクルート(現アントレ)発行の起業支援情報誌「アントレ」の編集者として、18年間で延べ3000人以上の個人事業主や起業家およびその予備軍を見てきた体感値から成功パターンを法則化する。2012年より経営コンサルタント藤屋伸二氏に師事し、ドラッカー理論をベースとした「ニッチ戦略」を学び、2017年に「藤屋式ニッチ戦略塾(銀座)」を開塾。2020年には一般社団法人ひとり起業ファーム協会を設立。大企業の早期退職者のセカンドキャリアサポートを中心に取り組むほか、ひとり起業家の支援を行う。著書に『ドラッカー理論で成功する「ひとり起業」の強化書』『個人事業主1年目の強化書』(ともに日本実業出版社)がある。

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