日本人が気づかない「失敗するキャリア」最大理由 「ライフシフト2」は「出口の明るい希望の書」だ
歴史的転換期にどう生きるか
日本社会は、キャリアを取り巻く3つの歴史的転換期にいます。
1つめは、政府による働き方改革の推進です。時短や勤務間インターバルなど多様な働き方ができるようになって、よりよくなってきています。
2つめは、経済界による終身雇用など日本型雇用の制度転換です。トヨタの豊田章男会長、経団連の故・中西宏明元会長などは、今後は自分たちでキャリア形成しなければならないという、ある種の警告を発しました。
3つめは、社会における今回のコロナ・パンデミックです。
この歴史的転換に翻弄されるのか、それとも主体的に乗りこなしていくのか。その2択を迫られた状況のなかで、『ライフ・シフト2』は、長生きをポジティブに捉えるというスタンスをとっています。
著者たちは、前作『ライフ・シフト』で、日本社会に対して、超少子高齢化という社会構造を生き抜く国として、世界的なロールモデルになってほしいと書いています。そして今作では、さらに踏み込んで「長寿の配当」に触れました。
日本人は、経済的報酬に重きをおいて働き、高度経済成長期を戦ってきたと思いますが、人生100年時代となり、「教育→仕事→引退」という3ステージモデルが立ち行かなくなりました。
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