そのタイミングで勤務形態に関するアンケートを行ったところ、若手で業績が高い社員ほど勤務形態の変更を希望していることがわかりました。もし、変えなければ優秀な社員から辞めるリスクがある……と判断して、勤務形態を柔軟に変更したそうです。タイムリーに対応することで、社員は自分が大事にされていると感じてくれるのではないでしょうか?
一方、社員の側は、こうした動きをどのように捉えたらいいでしょうか。今、会社が社員の声に耳を傾ける機運は高まっているはずなので、そうした機会を逃さず活用しましょう。
会社に対して改善を求めたい内容があれば、具体的な示唆を伝えましょう。プラスに作用することがいくつもあると思います。例えば、研修に対する意見を求められたら、テーマ別・階層別で行うべき研修をいくつかあげてみる、といったことです。
さらに行わないと困ること、行うことで得られることを示すと、会社側が検討を進める可能性が高まると思います。
働きがいがある会社=働きやすいとは限らない
筆者の知人で商社に勤務しているAさんは、こうしたアンケートでビジネススクールへの派遣の必要性を訴えたところ、翌年から実施され、自分が派遣されることになったとのこと。会社が社員を大事にしている姿勢を示してくれるなら、その流れに便乗してしまえばいいのではないでしょうか。
学び直しの機会など、人財としての姿勢を示す取り組みは今後も増えていくと思いますので、意見を求められたときに答えられる準備をしておきたいものです。
一方、気がかりとしては、正直なところそこまで成長意欲は高くなく、のんびり過ごしたい社員からすれば、“過剰なサービス”が提供されることになるかもしれません。
定期的に職場満足度調査が行われたり、あるいは将来は何をしたいのか?キャリアパスはどのように考えているのか?と頻繁に問われることは「うっとうしい」と思う人も少なくないかもしれません。
社員を大切にする会社は働きがいがあるかもしれませんが、働きやすいとは限らないということです。働く個人としては、会社の姿勢についてしっかり情報収集しつつ、自分にとって合う会社なのか、冷静に判断する材料として活用する機会にするといいように思います。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら