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病を抱える人の「コロナ不安」を鎮める3ステップ 気を紛らわせる、今に集中する、などが大事

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  • 清水 研 精神科医、医学博士
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私はがん患者さんからコロナ禍のさまざまな不安を相談されますが、その際には、「正確な情報を得る」「解消できる不安とできない不安に分ける」「不安と付き合う」という3ステップが大切だとお伝えしています。

正確な情報を得て「正しく恐れる」

①正確な情報を得る

コロナ禍が始まったころ、「正しく恐れる」というキーワードがありましたが、当時はコロナのことがよくわかっていないこともあって、私たちは暗闇にいるような感覚があり、何か起きるたびに世の中全体が右往左往していました。実は、こうした不安の原因となるのは「不確実な脅威」で、この不確実な部分を減らすことができれば、不安も小さくなります。

どうすれば不確実な部分を減らせるか。それはまさに「正しく恐れる」ことであり、正確な情報を得ることにほかなりません。

今、インターネット上には根拠のない情報があふれ、ワイドショーなどのテレビ番組も、視聴者へのインパクトを優先し、不安をあおる側面があります。最も信頼できるのは1次情報(解釈なしの統計データ)ですが、専門的な知識がないと理解が難しいかもしれません。その場合は、国や学術団体などの公益性が高いと考えられる組織の情報発信に目を通すとよいでしょう。

②解消できる不安とできない不安に分ける

情報を十分に得たとしても、不安が完全に去ったわけではありません。次に大事なのは、「その問題が対処可能なものかどうか」を明らかにすることです。

例えば、「コロナへの感染のリスクがあるものの、放射線治療が必要なので、主治医と相談して通院することになった」としましょう。この場合、患者さんにできる対策は、手洗いやマスク着用、可能な範囲で込み合わない時間に通院するなどですが、それでも「コロナに感染しない」という保証はありません。

どう頑張っても不安をゼロにはできないわけですが、この場合、「この不安はこれ以上解消できないな。このまま付き合っていくしかないな」という具合に、いい意味で諦め、後述する「不安と付き合う」対応に向かったほうがよいのです。

③不安と付き合う

解消できない不安を無理に解消しようとすると、不安が増幅しやすいといいます。そもそも不安は心が作り出すもので、それに呑み込まれなければ害をなすものではありません。「ああ、またいつもの不安が出てきたな。心の中にいてよいよ」と思っていれば、比較的おとなしくしていることも多いものなのです。

ですから、コロナが不安でも、「コロナのことを考えないようにしよう」とするのはあまりおすすめしません。「考えないようにする」ほどコロナのことを考えてしまい、余計不安になるからです。

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