「会議をまとめるのが下手な人」に欠けている視点 「何も決まらない会議」を生まないための考え方
とはいえ、意見が割れる中で「こうではないでしょうか」とまとめるのは、とても勇気のいることです。しかし、誰かが「こうではないか」と言わなければ、メンバーの思考は先へと進んで行きません。
その役目を負うのが推進役なのです。たとえ自分が考える方向性に自信がなくても「私たちが進む方向はこちらではないでしょうか」と理由を添えて伝えます。
そうすることで、メンバーは「本当にそれでいいのだろうか」や「その方向へ進んだときに何が起こりそうか」と、より一歩先へと思考を進めることができるのです。
実現したい世界観のイメージを伝える
そのためにも、推進役を担う人は、メンバーの話に耳を傾け、感情的な言葉や些細な話にとらわれず、「私たちが顧客にすべきはこういう人で、提供価値はこれで、実現する世界観はこんなイメージではないか」と虚心坦懐(きょしんたんかい)に言えるようにしなくてはならないのです。
また、自分のイメージを伝えた後に、メンバーから「それは違う」と言われたとしても、決して感情的になったり落ち込んだりせず、「どこが違うのか聞かせてください」とイメージを引き出す方向へ頭を切り替える気持ちの強さも必要です。
こうしたことを何度か経験し、頭の中でイメージする力がついてくると、相手から「そのとおりです」「さらにこういうイメージを付け加えたいです」とポジティブな反応を得られるようになっていき、より精度の上がったアウトプットが得られるようになっていくでしょう。
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