「会議をまとめるのが下手な人」に欠けている視点 「何も決まらない会議」を生まないための考え方

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とはいえ、意見が割れる中で「こうではないでしょうか」とまとめるのは、とても勇気のいることです。しかし、誰かが「こうではないか」と言わなければ、メンバーの思考は先へと進んで行きません。

その役目を負うのが推進役なのです。たとえ自分が考える方向性に自信がなくても「私たちが進む方向はこちらではないでしょうか」と理由を添えて伝えます。

そうすることで、メンバーは「本当にそれでいいのだろうか」や「その方向へ進んだときに何が起こりそうか」と、より一歩先へと思考を進めることができるのです。

実現したい世界観のイメージを伝える

『メンバーの頭を動かし顧客を創造する 会議の強化書』(あさ出版)書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

そのためにも、推進役を担う人は、メンバーの話に耳を傾け、感情的な言葉や些細な話にとらわれず、「私たちが顧客にすべきはこういう人で、提供価値はこれで、実現する世界観はこんなイメージではないか」と虚心坦懐(きょしんたんかい)に言えるようにしなくてはならないのです。

また、自分のイメージを伝えた後に、メンバーから「それは違う」と言われたとしても、決して感情的になったり落ち込んだりせず、「どこが違うのか聞かせてください」とイメージを引き出す方向へ頭を切り替える気持ちの強さも必要です。

こうしたことを何度か経験し、頭の中でイメージする力がついてくると、相手から「そのとおりです」「さらにこういうイメージを付け加えたいです」とポジティブな反応を得られるようになっていき、より精度の上がったアウトプットが得られるようになっていくでしょう。

『メンバーの頭を動かし顧客を創造する 会議の強化書』より
高橋 輝行 KANDO代表

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たかはし てるゆき / Teruyuki Takahashi

東大卒業後の2000年、博報堂に入社。数々のブランドプロモーション、 大手通信教育サービスの開発・広報などのプロジェクトを経験したのち、SBIグループで大手メーカーと知財戦略の構築に携わる。2007年からはハンズオン型コンサルティング会社、経営共創基盤にて、ぴあの再建に尽力。同社の経営陣、従業員と共に年間18億円の赤字から黒字化を実現する。2010年7月にKANDO株式会社を設立。著書に『ビジネスを変える! 一流の打ち合わせ力』(飛鳥新社)、『頭の悪い伝え方 頭のいい伝え方』(アスコム)

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