平均購入額530万円「アル/ヴェル」購入者の実態 人気モデルならではの購入パターンが見えた

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年代は「20~30代」が約半数だ。ベーシックグレードでも350万円を超える高額車ではあるが、子育て世代の割合が多いようである。

続いて保有台数を見てみると、6割程度の人がアルファード/ヴェルファイア以外にも車を保有していることがわかった。

車種としては、トヨタ「アクア」、ダイハツ「タント」、ホンダ「N-BOX」といったコンパクトカーや軽自動車が多い。1人1台保有が多い地方では、通勤やちょっとした買い物にはサイズの小さな車を、週末などの多人数乗車時にはアルファード/ヴェルファイアをという使い分けをしていることが推察される。

ちなみにエリア別で見てみると、アルファード/ヴェルファイアの特徴というわけではないが、大都市圏が含まれる1都3県、京阪神以外は2台以上保有が半数を超える。

北陸、北関東では約8割が、東北、東海、中国、四国地方では約7割が2台以上保有している。日本が自動車大国であることを再認識させられる。

アルヴェル→アルヴェルへの乗り換えが多いワケ

高価格車で気になる「支払い方法」を見てみよう。新車購入者にしめる「現金一括払い」の割合は約6割(全車種・全メーカーの平均値:「Car-kit®」より)であるため、2車種ともに低い。購入者にしめる20~30代の割合が多いことから、ローンが多いことは合点がいく。

ただ、以前取り上げたジープ(Jeep)のように残クレが4~5割をしめることはなく、「ディーラー:一般のローン」「ディーラー以外:一般のローン」にも分散している。アルファードの残価率の高さはよく知られるところで、残クレとの相性はよいため、この結果は少々意外であった。

次に、アルファード/ヴェルファイアの購入前に所有していた車を確認した。

前有車を調べてみると、圧倒的にアルファード/ヴェルファイアからの乗り換えが多いことがわかった。両車とも、40%前後が旧モデルやMC前モデルからの代替えであった。

そこまでアルファード/ヴェルファイアからの乗り換えが多いのであれば、前有車が「アルファード/ヴェルファイアか、それ以外の車種か」かで分けて見てみたいと思うのはデータ分析者としての性である。

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