「女性を守る」ために女性が解雇されたワケ

鉄道に見る女性差別と男性差別

アベノミクスでも注目を浴びる、「女性の活用」。一見、聞こえのいいこの言葉、実は大きな問題をはらんでいるという。本連載では、そんな「男と女」にかかわるさまざまな問題を、異色の男性ジェンダー論研究者が鋭く斬る。
鉄道会社が「男の世界」だった理由とは?

前々回は渋谷区教育長の発言を、前回は味の素のCMを、固定的性役割分業を助長するものとして批判しました。今回はがらっと雰囲気を変えて、ちょっと「ゆるい」というか、変わったネタから入りましょう。

通勤電車に乗っていると、男性の車掌が妙な鼻声でアナウンスすることがありますよね? 普段からあんな声でしゃべる人はいないのに、なぜあんな変な声を出すかご存じですか? 答えは、男性が普通の声でアナウンスすると、電車の走行音に紛れて声が聞き取りにくくなるからなのです。

その点、最近増えてきた女性の車掌さんの声は、とても聞き取りやすいように感じます。普段の会話のときより少し低めに落としているように思えますが、その分、落ち着いた印象を与え、なおかつそれでも男性より高いために走行音に紛れることもありません。

だったら、なぜ女性の車掌はもっと多くならないのでしょう? 鉄道って運転士も車掌も、男性が多いですよね。実はこれには、歴史的な背景があるのです。

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