45歳定年制に憤る人に知ってほしい働き方の現実 私たちは70歳までのキャリアをどう描けばいいか

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そして最後に46歳以降のビジネスパーソンは、今の職場での自分の価値をどう最大化できるかに考えをフォーカスするのが望ましい。日々落ちていく体力を補って経験年数で価値をつけていく。それでなんとか今の組織で居場所をキープし続けることを考える必要があります。

大企業で働く46歳以上のビジネスパーソンが知っておいたほうがいい経済原理があります。これはMBAのコースでも初期に教わることなのですが、経営者は「既得権益を大切にしなければならない」ということです。

高齢社員が既得権益のように高い給料で仕事もせずにのさばっているというのは世の中的には批判される事態ですが、昭和の時代の新入社員に約束された権益であったことも事実です。若いころは安い給料で働きなさい、会社は歳をとってからも面倒をみるからと言われて頑張ったのが今会社にいる高齢社員です。

高齢社員の既得権益も国が衰退すれば長続きしない

そして経営者は既得権益を守る義務がある。なぜならばそれをおろそかにすると資本主義社会では誰も長期投資をしなくなるのです。このように自分が会社に居座るのは、資本主義社会にとっては実は正義だという事実があることを前提に、自信をもって高い給料をもらっていいと思います。

とはいえ、そのような高齢社員の既得権益も、国が衰退すれば長続きはしないでしょう。45歳以下のビジネスパーソンは、いずれ45歳定年論は何度も言い方を変えて問題提起されていくという覚悟が必要になるかもしれません。いろいろと議論はあれども、いい解決策はない。つまるところ、自分の経済価値をどこまで上げられるかを考え続けなければ、楽には生き残ってはいけない時代なのだということです。

鈴木 貴博 経済評論家、百年コンサルティング代表

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すずき たかひろ / Takahiro Suzuki

東京大学工学部物理工学科卒。ボストンコンサルティンググループ、ネットイヤーグループ(東証マザーズ上場)を経て2003年に独立。人材企業やIT企業の戦略コンサルティングの傍ら、経済評論家として活躍。人工知能が経済に与える影響についての論客としても知られる。著書に日本経済予言の書 2020年代、不安な未来の読み解き方』(PHP)、『仕事消滅 AIの時代を生き抜くために、いま私たちにできること』(講談社)、『戦略思考トレーニングシリーズ』(日経文庫)などがある。BS朝日『モノシリスト』準レギュラーなどテレビ出演も多い。オスカープロモーション所属。

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