45歳定年制に憤る人に知ってほしい働き方の現実

私たちは70歳までのキャリアをどう描けばいいか

こうして歳をとってきた社員は自分が動くのはうまくなくなる一方で、他人を動かすのが得意になります。そこで管理職のポジションに就ければ大活躍できるのですが、問題は管理職のポジションは組織の中で少しだけあれば十分だということです。

さらにこれまで培ってきた判断力は「その業界で、環境が変わらなければ」という条件がつきます。伝え方も「同じ組織風土の社員に対しては」という条件下で力が発揮できます。ですから管理職になれなかった社員は、できれば転職したくないと考えることになります。

メガバンクと総合商社の働き方

さて、このあたりの矛盾をなんとか解消している大企業の話をしてみましょう。バブル期に人気だったふたつの就職先、メガバンクと総合商社です。

あるメガバンクの40代行員の間では「たそがれ研修」に声がかかることがそのタイミングが来たというシグナルだそうです。これは入行時からそういうものだと知らされていることなのでショックはあっても抵抗する人は多くはありません。要するに年齢的にもう銀行には上のポジションがないので、取引先の経理部長あたりに転職しなさいという話です。

このあたりの制度は非常に巧妙に設計されているので深く説明すると野暮になるのですが、決して優越的地位の濫用にはあたらない形で、多くの企業が銀行員を喜んで経理部に迎えています。

メガバンク行員の隠れた不満が実質的に定年まで銀行にいられないことだとすれば、トップランクの総合商社において社員の隠れた不満は逆で、いつまでたっても上が詰まっていることです。普通のイケている大企業なら早ければ30代、遅くても40代半ばには部長のポストが手に入るところを、大手総合商社の場合はどうにもそのペースが遅いというのです。

とはいえ30代、40代の商社マンには十分な仕事が存在しています。働き盛りの年代にさまざまな投資先企業の重要ポジションに就いて管理職としてないしはCFOや経営者として手腕をふるいます。4~5年ごとに本社と投資先とを行ったり来たりすることでキャリアアップをすることができるわけです。

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勝ち組シニアと負け組シニア<br>定年格差

「45歳定年」発言に対し一部で猛反発。現実には法改正で70歳までの雇用確保が今春努力義務化されました。人生100年時代といわれる今、従来の定年はもはやなくなりつつあります。老後も働くシニアが第二の人生を勝ち抜くためにすべきことは何でしょうか。

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