今年2月に「一般社団法人日本チャレンジゴルフツアー協会(JCG)」が発足した。協会の活動の方針として4つの柱を掲げている。
理念は理念として、具体的な活動としては、まず1にある「試合環境の構築、実戦の場の提供」に、この秋から取りかかる。活動の発表会見があったので出席した。
トッププロを目指す若い選手たちの多くは、高校、大学を卒業後、ゴルフ場や練習場で研修生(プロテストに合格していない選手)、練習生(プロテストに合格し、ツアープロを目指している選手)という形で修業している。ゴルフ場での仕事で得られる少ない収入で生計を立てているケースも多い。
JCGでは「主役は練習生、研修生」としている。つまり、ツアーに出場するためのJGTOの予選会やJLPGAのプロテストを通っていない選手たちだ。石川遼や松山英樹のようにアマチュアで出場したツアーのトーナメントに優勝して資格を得る方法もあるが、まれ。ほとんどは予選会やプロテストを勝ち抜いて、ツアーに進んでいく。
ツアーにはトップのレギュラーツアーの下に下部ツアーという、JGTOのAbemaTVツアー、JLPGAのステップ・アップ・ツアーがある。出場資格を得られていない選手たちは、さらにその下の層に当たる。
「試合慣れ」できる場が少ない
練習生、研修生は先述したように、ゴルフ場や練習場でツアープロを目指して腕を磨いているのだが、予選会やプロテストは「試合」と同じで、練習場やプライベートのラウンドとは緊張感がまったく違うため、技術はあるのに通過できないという選手がたくさんいる。
その層の選手たちは、出場できる試合がほとんどないため「試合慣れ」できないのが大きな理由になっている。JCGは、そんな選手に試合の場を提供していくことをミッションとしている。このため、レギュラーツアー、下部ツアーに出場している選手(すでに出場機会を持っている選手)は出場できない。
試合方式は男女とも1日トーナメントで1試合60人、賞金総額は100万円、優勝賞金18万円。最下位まで賞金を配分(最低1万円)する。エントリーフィー1万円(税込1万1000円)を補えるように、ということだろう。少ないと感じる方も多いだろうが、賞金よりも試合の経験ができることが重要だ。
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