優秀だが「他人を見下す子」は何を考えているのか 自己肯定感が低い子の「4つのパターン」

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例えば、子どもが「今回のテスト95点だった。〇〇君は60点だった」と言ったとします。

この発言を聞くと、「人はいいの。あなたのその5点失ったところは何だったの! 満点取れたはずでしょ!」と言いたくなるかもしれません。

しかし、子どもがこのような発言をしたら、子どもは必死で自分をアピールして、自分で自己肯定感を上げようとしていると考えてみます。

すると、「よかったわね」「いいね」と承認する言葉のほうが、適しているのではないでしょうか。

以上のように、自己肯定感が高いから、人を卑下するのではなく、実は自己肯定感が低いことが原因である場合もあります。

勉強ができない子の場合

ちなみに、ご参考までに「勉強ができない子の場合で、自己肯定感が低い2つのパターン」についてもご紹介します。

【勉強ができない子】

(パターン3)
自己効力感:低い
自己肯定感:低い

いわゆる勉強嫌いでやりたくないという子です。最も多い層ではないでしょうか。塾に入ってくる子も、このような子が少なくありません。

このケースでは、まずスモールステップを踏んだ学習指導を行うことで、“できる感覚”を積み上げていきます。そのようにして徐々に自己効力感を上げていくことで結果を出し、自己肯定感上昇へとつなげていきます。

(パターン4)
自己効力感:高い
自己肯定感:低い

勉強はやればできると自信を持っているが、口先だけで実際は勉強をやらないため、結果を出せず、今の自分を肯定的に見ることができないケースです。

このような子には勉強方法を教えてあげることや、家庭以外に勉強できる場を作ってあげることで、勉強するきっかけを作ります。その結果、勉強ができるようになり、自らを肯定できるようになっていくことが多いです。筆者は、通塾以外の日も塾に来て勉強できる場を作っていくことで、このような子どものたちの自己肯定感を上げるようなフォローをしてきました。

以上、自己肯定感が低いと思われる子の4つのパターンについて説明してきました。

自己肯定感が高いように見えても、実際は低いということがあります。それは自己肯定感と自己効力感を混同する場合に起こります。そのような勘違いが起こると、逆の対応をしてしまうことになるため注意が必要です。以上のケースが少しでも参考になれば幸いです。

石田 勝紀 教育デザインラボ代表理事、教育専門家

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いしだ かつのり / Katsunori Ishida

1968年横浜生まれ。20歳で起業し、学習塾を創業。4500人以上の生徒に直接指導。講演会やセミナーを含め、5万人以上を指導。現在は「日本から 勉強が嫌いな子を1人残らずなくしたい」と、カフェスタイル勉強会Mama Cafe(累計1万3千人のママさん参加)、執筆、講演を精力的に行う。教育学修士(東京大学)。著書に『子ども手帳』『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』『子どもを育てる7つの原則』など国内30冊、海外13冊。音声配信Voicyでは「子育てランキング1位」の人気パーソナリティを務めている。

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