例えば、子どもが「今回のテスト95点だった。〇〇君は60点だった」と言ったとします。
この発言を聞くと、「人はいいの。あなたのその5点失ったところは何だったの! 満点取れたはずでしょ!」と言いたくなるかもしれません。
しかし、子どもがこのような発言をしたら、子どもは必死で自分をアピールして、自分で自己肯定感を上げようとしていると考えてみます。
すると、「よかったわね」「いいね」と承認する言葉のほうが、適しているのではないでしょうか。
以上のように、自己肯定感が高いから、人を卑下するのではなく、実は自己肯定感が低いことが原因である場合もあります。
勉強ができない子の場合
ちなみに、ご参考までに「勉強ができない子の場合で、自己肯定感が低い2つのパターン」についてもご紹介します。
【勉強ができない子】
自己効力感:低い
自己肯定感:低い
いわゆる勉強嫌いでやりたくないという子です。最も多い層ではないでしょうか。塾に入ってくる子も、このような子が少なくありません。
このケースでは、まずスモールステップを踏んだ学習指導を行うことで、“できる感覚”を積み上げていきます。そのようにして徐々に自己効力感を上げていくことで結果を出し、自己肯定感上昇へとつなげていきます。
自己効力感:高い
自己肯定感:低い
勉強はやればできると自信を持っているが、口先だけで実際は勉強をやらないため、結果を出せず、今の自分を肯定的に見ることができないケースです。
このような子には勉強方法を教えてあげることや、家庭以外に勉強できる場を作ってあげることで、勉強するきっかけを作ります。その結果、勉強ができるようになり、自らを肯定できるようになっていくことが多いです。筆者は、通塾以外の日も塾に来て勉強できる場を作っていくことで、このような子どものたちの自己肯定感を上げるようなフォローをしてきました。
以上、自己肯定感が低いと思われる子の4つのパターンについて説明してきました。
自己肯定感が高いように見えても、実際は低いということがあります。それは自己肯定感と自己効力感を混同する場合に起こります。そのような勘違いが起こると、逆の対応をしてしまうことになるため注意が必要です。以上のケースが少しでも参考になれば幸いです。
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