新型アクア対フィット、激戦のコンパクトHV比較 最新技術のトヨタと車内の広さが魅力のホンダ

拡大
縮小
新型アクアのリアビュー(写真:トヨタ自動車)

アクアの外観デザインは、「Harmo-tech」(知性・感性を刺激する、人に寄り添う先進という意味)をコンセプトにし、上質さやシンプルな雰囲気などを演出する。とくにフロントフェイスは、先代を踏襲しながらも特徴的なグリルをより大型化し、外周にフレームを装備した立体的なデザインを採用。左右に張り出したリアフェンダーなどで、よりボリューム感を持たせたフォルムとなっている。

ボディサイズは、全長4050mm×全幅1695mm×全高1485~1505mmで、コンパクトな車体は従来型からほぼ変えず、ホイールベースを50mm延長させたことで、後席シートの居住空間や荷室空間を拡大し、より利便性を向上させている。ヤリスと同様、FFコンパクトカー用のプラットフォーム「TNGA(GA-B)」を採用することで、高いボディ剛性と静粛性、安定感のある走りも実現した。

2021年6月に追加された20周年特別仕様車「カーサ(Casa)」(写真:本田技研工業)

一方のフィットは、クロスターを除く全タイプにグリルレスのフェイスデザインを採用し、親しみやすいイメージに仕上げているのが特徴だ。とくに「心地よさ」という新しい価値観を提供するというコンセプトにより、例えば、フロントピラーを従来の半分以下の厚さとすることで、前席の前方視界をより拡大。水平・直線基調のインストルメントパネルやシンプルで見やすいバイザーレスメーターの採用などとあわせて、安心感と大きな開放感を演出している。

ボディサイズは、全長3995mm×全幅1695mm×全高1515~1565mm(クロスターは全長4090mm×全幅1725mm×全高1545mm)。フィットは、クロスターのみ全体的に大柄だが、ほかのタイプについてはアクアのほうが全長も長く、全高は低い設定で、サイドビューによりスポーティな印象を与えている。なお、最小回転半径は、両車共に4.9~5.2mで、市街地などでの小回りの良さは互角だ。

室内・荷室の広さはフィットが有利

フィットの荷室(写真:本田技研工業)

インテリアの広さや使い勝手は、フィットのほうが秀逸だ。室内サイズは、アクアが長さ1830mm×幅1425mm×高さ1190mm。対するフィットは、長さ1955mm×幅1445mm×高さ1260mm。アクアも新型になって後席の足元スペースは広くなったが、それでもフィットのほうが室内の広さや快適性などは上だ。

加えて、フィットはシートアレンジが豊富なのもいい。後席の背もたれを前に倒せば荷台を広げられる「ユーテリティ・モード」、後席の背もたれを前へ、助手席の背もたれを後ろへ倒すと長尺物の積載が可能な「ロングモード」、後席の座面を跳ね上げることで、鉢植えなど橫にできない高い荷物も積める「トール・モード」を用意する。

次ページハイブリッド性能の差は?
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT