「子どもが欲しい」54歳男性が婚活で成婚した奇跡 10カ月の間に「908人」に見合いを申し込んだ

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お見合いを終えた吉田から連絡が入ってきた。

「今日の方は、ぜひ交際希望でお願いします。これまでお見合いした女性の中で一番よかった。趣味も合うし、好きになってしまいました。交際希望でお願いします。彼女からも交際希望が来るといいなぁ」

吉田の返事を聞いて、すぐに雅子に連絡をした。すると、彼女も弾んだ声で言った。

「今までお見合いした人の中で、一番話が合いました。これまで交際希望を出してきた人って、お見合いを終えたときに、どこか違和感があったんですよ。だけど、吉田さんには、違和感とか疑問が、1つもなかった。とにかく話が面白くて。交際希望でお願いします」

「いろんな経験を凝縮した期間だった」

仲人をしてきた経験から言うと、こうやってお見合いのときに、探していたピースとピースがカチッとはまるような感覚になった2人は、成婚まで進んでいくことが多い。私は、2人の言葉を聞いたときに、うまくいく予感がしていた。

交際に入った2人は、週2のペースで会い、5月20日には、真剣交際に入った。そして、6月12日には、プロポーズ。そこから成婚退会をして、7月7日、七夕の日に入籍をした。

吉田は、自分のしてきた婚活を振り返って、こんな感想をもらした。

「昨年、こちらに入会したのが7月8日なんですよ。婚活をしていた期間は、10カ月でしたけど、入籍したのが7月7日なので、ちょうど丸1年経ったことになる。何か彼女に出会ったことに運命みたいなものを感じます。婚活をしているときにはなかなか決まらなかったし、先も見えなかったから、“長いな〜“と思っていたけれど、今振り返ってみるとあっという間でしたね」

そして、しみじみと言った。

「正直婚活は大変だったけれど、いろんな業種の会社で働いている女性、女医さん、歯医者さん、水泳のインストラクター、ピアノの先生、学校の先生、CAさん……普段生活していたら出会えないような人たちと多く出会って、いろんな話をした。婚活をしていなければ、こんな女性たちとは会えなかったわけだし、人生の中で、いろんな経験を凝縮した期間だったと思います」

婚活が苦戦しているときは、出口の見えないブラックホールをさまよっているような気持ちになる。いったいこれがいつ終わるのか。本当に結婚できるのか、半信半疑になって苦しくなることがある。

しかし、成婚できたときには、これまでの道のりの景色が変わり、その経験があったからこそ今の幸せに出会えたと思えるようになる。吉田も然りだ。

「吉田さん、雅子さんおめでとう! 幸せにね!!」

そして、50歳から54歳までの男性結婚率、0.76%の仲間入りを果たした吉田の快挙に、仲人として、大きな拍手を贈りたい。

鎌田 れい 仲人・ライター

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かまた れい / Rei Kamata

雑誌や書籍のライター歴は30年。得意分野は、恋愛、婚活、芸能、ドキュメントなど。タレントの写真集や単行本の企画構成も。『週刊女性』では「人間ドキュメント」や婚活関連の記事を担当。「鎌田絵里」のペンネームで、恋愛少女小説(講談社X文庫)を書いていたことも。婚活パーティーで知り合った夫との結婚生活は19年。双子の女の子の母。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイトはコチラ

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