ドル円相場は「緊張の夏」を迎えている 8月13日前後から、あのストーリーが復活?

✎ 1〜 ✎ 17 ✎ 18 ✎ 19 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
まだまだ暑い日本列島。8月は花火の季節だが、為替市場もこれから華々しいことになる可能性も?(長野の諏訪湖祭湖上花火大会、今年は8月15日の予定/アフロ)

消費増税後の日本経済は、停滞が続いている。6月分までの主要なマクロ経済指標が出そろったので、消費を含めて、日本経済全体の増税後の状況がほぼ判明した。日本経済は2014年1~3月に、増税前の駆け込みで年率7%近い高成長となったが、4~6月にはその反動減で、1~3月の高成長分がほぼそのまま落ち込む、年率マイナス7%前後の大幅なマイナス成長となったとみられる。

なぜ個人消費は「駆け込みの反動」以上に落ちたか

この大幅な成長率の落ち込みの主犯は個人消費である。駆け込み需要で個人消費は大幅に伸びたが、「1~3月に増えた分より相当大きく」、4~6月に落ち込んだとみられる。駆け込み需要で増えた分の反動減だけなら、これほど大きくは減らない。つまり、駆け込み需要の反動減以外の要因で、増税後に個人消費が抑制されていることを意味する。

「駆け込みの反動減」以上の個人消費の落ち込みは、消費税率引き上げによって実質可処分所得(消費に使える収入)が大きく目減りしたことが、個人消費を抑制しているとみてよいだろう。脱デフレ過程で起きる、労働市場の需給改善で名目賃金がようやく上がり始めた段階なのに、早すぎる大型増税が実現し、2013年度の日本経済回復のけん引役だった個人消費を抑え込んでいるということだ。

次ページ一方の米国経済は?
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事