もう地味とは言わせない!「進化系おはぎ」の正体 「映えておいしい」おはぎが続々登場している
そこで、まずミラノとローマで店舗を持ちセントラルキッチンも作る計画で資金を準備していたところ、コロナ禍になっていったん計画が中断している。
「今年は、海外にコンテンツを持って行くために国内の信用や資金を集めようと、マザーズ市場への上場も準備中です」と話す落合社長。グローバルな展開を考える理由に、和菓子文化の衰退がある。
若い世代でも手軽に楽しめるように
「若い人から、『お彼岸のときはおはぎを食べるんですか』などと聞かれると、古きよき文化が失われていくのは寂しいなと思います。おはぎを食べない人が増えているのは、彼女たちのお母さん世代が食べていなかったため、子ども時代に食べる機会がなかったからだと思います。和菓子を食べる機会がなく育ったら、友達の家に手土産を持って行こうと思ったときの選択肢も洋菓子だけになってしまう。悪循環が続いているんです」
アレンジおはぎを開発したのは、そうした若い世代でも手軽に楽しんでもらえるように、と考えたからだ。
落合社長は、「名古屋周辺でも、岐阜県高山市などいろいろな地域で、継承する人がおらず惜しまれつつ閉店する和菓子店があります。しかし、おはぎを1つのコンテンツとして日本のみならず海外で根付かせることで、次の世代へ継承していける」と言う。
今後、国内では5年以内に100店舗を出店し、海外はイタリアなどヨーロッパ、続いてアメリカ、そして中国での出店を目指し、コーヒーやコーラにも合う和のおやつとしておはぎのアップデートをめざす。
進化系おはぎの普及に邁進する落合社長だが、ここへ至るまでの道のりは平坦ではなかった。1982年に愛知で生まれた落合社長は、大学時代にたこ焼きチェーン「くくる」の社内コンテストで1位となり、香港やロサンゼルス、ニューヨークなどの催事で活躍。その後、テレビ愛知で2年間働き、日本出版販売に転職。9年間働いた後、東京から名古屋にUターンし、ホリデイズの立ち上げ準備に入るかたわら、IT企業のエイチームで働き2019年に独立した。
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