昭和系「硬めプリン」再び人気を集めている理由 プリンに特化した日本初の「ガイド本」も
冷たく冷やした銀色の器の上に鎮座するぷるんとした黄色いかたまり。とろっとしたカラメルソースの上には真っ白なホイップクリームと、真っ赤なチェリーがのっている――。見た目からして昭和を彷彿とさせるあのプリンが再び注目されている。しかも、「硬め」が人気だという。
コーヒーの苦味とマッチする色と味に
東京・神保町の「ディゾン神保町」のプリンも硬めで、生クリームごとスプーンを入れて口へ運ぶと、お酒が香る。武蔵小山の人気スイーツ店「パティスリー・ドゥ・ボン・クーフゥ」から、ケーキと共に仕入れているのだという。
コーヒーに合わせるため、「色も味も食べ応えのある濃い感じでとお願いしています。だから硬めで甘さもしっかりある。コーヒーのブレンドも飲み比べてケーキに合わせ、深めの焙煎にしています。プリンの甘味と苦味が、コーヒーの甘味と苦味にマッチするよう組み合わせました」と店長は話す。
硬めに泡立てた生クリームには、アーモンドやバニラの香りがするアマレットを加えてある。「ナッツ感が出るので、コーヒー、プリンと一体になって楽しめると思います」と店長。そのコンビネーションが愛されるのか、8時の開店から出すプリンは、15時までに売り切れてしまうという。
プリンに限らず、最近はドリンクとのコンビネーションを重視して作るスイーツがはやっている。パティシエが作る本格的なスイーツを楽しめるカフェやバーなどの選択肢が増える中、看板スイーツを目当てに、行列ができるカフェもある。そんな今を映すスイーツの1つが、昔から喫茶店メニューとして定番だったプリンである。
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