昭和系「硬めプリン」再び人気を集めている理由

プリンに特化した日本初の「ガイド本」も

プリンを売りにした店の人気を、取材を通じて肌で感じていたというのが、昨年11月に『プリン本』と銘打ったガイド本を出した昭文社の茂呂真理氏だ。東京のプリンおよびアレンジプリンを出す69店を取材し、テイクアウトのプリン、コンビニ、スーパーのラインナップ、地方のプリンまで紹介している。

茂呂氏によると、硬い「プリンの流行はここ1~2年の現象。2019年5~6月、スターバックスが期間限定で『プリンアラモード フラペチーノ』を出したことが、はやっていると判断するうえで決定的でした」と言う。エッグベイビーカフェのように新しく店を出したところや、プリンメニューを新たに加える店もこの1~2年で増えている。飲食店では、硬いプリンが主流になった一方、スーパーやコンビニのプリンは今も柔らかめが中心だという。

プリン人気の理由はその「多様性」にある

茂呂氏が取材を通じて感じたプリン人気の理由は、その多様性にある。

「形、大きさ、固さの程度。盛りつけ方、器まで、多彩な個性があること。トッピングを生クリームにするか、サクランボなど季節のフルーツにするかなども選べる。材料はシンプルですが、牛乳を使うのか、生クリームにするのか。砂糖も甜菜糖を使う、いや普通の上白糖がいい。カラメルを苦めにする、お酒を入れるなど、店によってこだわりのポイントが違います。蒸すかオーブンで焼くか、その時間をどのぐらいにするのかレシピは店によってそれぞれ。プリンのパフェからかき氷まで、アレンジする店もあります」と茂呂氏。

パンケーキやタピオカなど、スイーツの流行が移り変わる中で、プリンが再び脚光を浴びている理由はほかにも3つ考えられる。

1つ目は、ハードルの低さ。プリンなら、たいていの人が子供の頃から食べ慣れている。家庭で作る場合もあるし、コンビニやスーパーでも買える。ケーキ屋でも、カフェでも、カレー屋でもプリンがメニューに入っている。どこででも手に入り、親しみやすいことが大きなポイントだ。

2つ目は、今の流行が硬いプリンという点と関係がある。昭和スタイルの喫茶店に入り、メニューを広げると、昔ながらのプリンがあった、ということがプリン再発見につながった人もいるのではないだろうか。

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