朝から集中するには「手を動かす」仕事がいい理由 「ラクしたい」人間の本能と上手に付き合うには

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リモートワークで、チームメンバーとの連絡にチャットを使う人は多いでしょう。 チャットは、会話のように、伝えたいことを簡潔に、スピーディーに伝えることができる便利なコミュニケーションツール。

ただ、簡潔に、スピーディーに伝えられるツールだからこそ、使い方によっては、業務に集中する時間を奪うツールにもなり得るため、注意が必要です。「本来伝えたかったことと、逆の伝わり方をしてしまった」「結局、伝えたいことが、伝わっていなかった」「個人的な感想だったのに、事実として受け止められてしまった」便利な反面、チャットには、こうした齟齬が生じる危険性もあるのです。

ですから、チームでチャットをする場合、メンバー間で、「伝えたいこと」が「きちんと伝わる」ルールをつくり、共有することが大切です。

ルールをつくるうえでおすすめしたいのは、3つの「ない」を徹底すること。

1つめは、「曖昧表現を使わない」こと。 人によって受け止め方が異なり、誤解やズレが生じる可能性が高くなるからです。 「意識する」「頑張る」「手を抜かない」「気をつける」「できるだけ早く」などは、すべて曖昧表現です。こういった言葉を含んだ指示では、いつまでにどのレベルで仕上げればいいのかを、人それぞれの判断に委ねることになります。

このような曖昧表現を避けるうえで有効なのは「数値化」です。「A社の見積書をできるだけ早く作成してくれるかな」ではなく、 「A社の見積書を今日の3時までに作成してくれるかな。私が金額の最終チェックをして、4時までにA社に送りたいんだ」と必ず締切を数字で伝えるのです。 そのほうが、「目標(そもそもの目的、その中で自分に求められている役割や作業範囲)や「締切(いつまでに何をやればいいのか?)」が相手に明確に伝わります。

次ページ2つめの「ない」は?
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