東大生が解説!考えるのが「下手な人」のムダ時間 「考えるのがうまい人」は何をしているのか

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現役東大生が時間の効果的な使い方を教えます(写真:wnmkm/PIXTA)
他の人よりも成果を出せる人は、限られた時間をどのように有効活用しているのでしょうか。家庭の事情で週3回、9時から17時までアルバイトをしながら、東京大学に合格した経験を持つ布施川天馬氏が上梓した『東大式時間術』より一部抜粋・再構成してお届けします。

「考える」という行為のイメージ

『考える人』という芸術作品があります。1902年にオーギュスト・ロダンによって作成された彫刻で、「椅子に腰かけながら肘をついている人」の彫像と言えば皆さんにもイメージが湧くのではないでしょうか?

この『考える人』はロダン自身を表しているとか、彫像作成の着想元になったというダンテの『神曲』の主人公ダンテを表しているとか、さまざまなことが言われているらしいのですが、僕はあまり美術品についての知識はないので、ここについては何が正しいのかはハッキリとはわかりません(美術品を見るのは好きなのですが……)。

ここで大事なのは『考える人』という「人間が思索にふける様子」を表した像が、「椅子に腰かけながら頬杖を突き、どこかを見つめながらじっくり取り組むもの」であるとロダンが表し、そしてそれが全世界中から受け入れられているということです。

みなさんは「考える」といったとき、どのような行為をイメージするでしょうか? 言ってしまえば、この「イメージするという行為」自体が考えるということに入るわけですが、どうすれば「考える」という行為を完了させることができるのでしょうか?

「一口に考えるといってもいろいろな方向性があるだろう」と思われる方もいるかもしれません。しかしあえて乱暴な定義づけをするのであれば、「不明な物事について理解しようと努めること」なのではないかと思います。

ある問題がわからないから考える。彼女の気持ちがわからないから考える。今日の夕食の内容を考える。どれもこれも、「どう振る舞えばいいかわからないこと」、もしくは「何が正解かわからないこと」について正解を出すための試みであるといえます。

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