東大生が解説!考えるのが「下手な人」のムダ時間 「考えるのがうまい人」は何をしているのか

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しかし、現実にはこの考え方では答えは出ません。それは、この質問の場合、あまりにも答えの範囲が広すぎるからです。乗り換え案内アプリで言うなれば、「北海道の南部に行きたい」くらいの要望しかなく、あまりにもふわっとしすぎているがゆえに、経路が無数に考えられてしまい、絞り込むことができないのです。

ですから、ある問題について考えるときには、「答えはなんだろう?」ではなく「この式の意味はなんだろう?」とか「この計算の結果はなんだろう?」とか、それくらい具体的に目的地を決めなくてはいけません。

しかし、現実にはこの目的地の設定が曖昧であるがゆえに、「ただボーッとしているだけなのに、考えていると自分では思い込みながらムダな時間を過ごしている」という人がとても多いように思います。「考える」という行為自体はすばらしいのですが、「考えれば何でも解決する」というわけではないのです。

「考えるのがうまい人」とは

『東大式時間術』(扶桑社)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

考えるのがうまい人、すぐに考えがまとまる人というのは、別に頭がいいわけではありません。ただ単に「目的地を設定する」という技術にたけているだけです。

逆に、考えてもなかなか答えが出ないからといって、頭が悪いというわけではありません。これは目的地の設定が下手なだけであって、プロセスの導出がうまいとか下手だとか、そういうこととはまた別の話です。

ですから、もしも「何かに本腰を入れて考えよう!」と思ったのであれば、まず考えるべきは「自分には何がわかっていないのか?」ということです。「これを考えよう!」というような曖昧かつ、いくらでもごまかせる目標設定ではいつまでも目的地にたどり着くことができません。

もし北海道に行くことにしたのなら「北海道に行くにはどんな交通手段があるのか」「自分は美味しいものが食べたいのか自然と触れ合いたいのか」など、もっと具体的なことから確かめるべきなのです。

布施川 天馬 現役東大生

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ふせがわ てんま / Tenma Fusegawa

1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれ、幼少期から貧しい生活を余儀なくされる。金銭的、地理的な事情から、無理なく進学可能な大学である東大進学を志すようになる。

高校3年生まで吹奏楽部の活動や生徒会長としての活動をこなすが、自主学習の習慣をほぼつけないままに受験生となってしまう。予備校に通うだけの金銭的余裕がなかったため、オリジナルの「お金も時間も節約する勉強法」を編み出し、一浪の末、東大合格を果たす。

現在は、自身の勉強法を全国に広めるための「リアルドラゴン桜プロジェクト」を推進。また、全国の子供たちを対象に無料で勉強を教えるYouTubeチャンネル「スマホ学園」にて授業を行う。

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