「上司は偉い」の勘違いが生む日本企業の重大欠陥 マネジャーはあくまでも「機能」にすぎない
「上司」「部下」という言葉は使わない
私は普段から、リーダー、マネジャー、メンバーという言葉を使い、「上司」「部下」という言葉は使いません。本書では文意を伝えるために使っている箇所もありますが、自分では「上司部下(という言葉)撲滅委員会の委員長だ!」といっています。なぜか。もうおわかりですよね。
「上とか下ってなんですか?」ということです。もちろん意思決定経路として上位にあるという意味ですが、この言葉を使うことで「上司は上だから、人間として偉いのだ」「従わねばならぬのだ」と自ずとヒエラルキーを重視して、コミュニケーションが不自由になると考えているからです。
繰り返し言います。「リーダー」は「機能」でしかありません。
私が新卒で入行した銀行では、ポジションによって、使う椅子の形が違っていました。課長になるとひじかけがつく。副支店長や副部長になると背もたれが高くなる。支店長や部長になるとさらに背もたれが高くなったうえ、生地の布が革になる。冗談のような本当の話ですが、これってどうなんでしょう? 実にバカバカしいですよね。
もう30年も前の話なので、今は確実に変わっていると思いますが、そのバカバカしさの感覚が「上司」「部下」という言葉に残っていると感じます。「上だ、下だ」なんていう言葉は「やっぱりダサい」なと感じます。
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