東洋経済オンラインとは
キャリア・教育

「上司は偉い」の勘違いが生む日本企業の重大欠陥 マネジャーはあくまでも「機能」にすぎない

7分で読める
  • 伊藤 羊一 武蔵野大学アントレプレナーシップ学部 学部長
2/4 PAGES
3/4 PAGES
4/4 PAGES

そのため、リーダーはときに「ごめん、みんな」とチームのメンバーに頭を下げるときもあるでしょう。チームで目指していたゴールが会社のゴールとずれてしまったときは、自分の内側から出た言葉を尽くして、たとえばこのように伝えるしかないかもしれません。

「これまでチームのゴールのためにいろいろ言ってきたけれど、会社として違う結論を出さなければならなくなった。会社の結論は、私がいってきたこととはむしろ反対の方向性かもしれない。この瞬間、私たちはどう動かなくてはいけないのか。昨夜、私は寝ずに考えた。

あらためて考えると、今回はいったん自分を捨ててでも、今は会社の結論に従うべきだと思った。それが、未来につながると思った。この判断が正しいのかどうかわからない。でも、これが今の正直な気持ちだ。みんなさまざまな想いがあると思うけれど、今回はついてきてくれないか」

チームメンバーはリーダーの姿勢を見ている

つねに本気で仕事に取り組み、全身全霊で悩み、考え、言葉を振り絞って伝えていく。リーダーは、チームと上位概念(ここでは会社)のあいだで、必死にもがく存在なのです。

『FREE, FLAT, FUN これからの僕たちに必要なマインド』(KADOKAWA)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

逆に会社が何を言おうが、自分の意思をとおさなくてはならないときもあるでしょう。「上がああ言ってるから、とりあえずやっとこうよ」ではなく、チームメンバーは、会社のWhyと本気で向き合うリーダーの姿勢をしっかりと見ています。

自分自身の「譲れない想い」は、Lead the selfによって育まれていきますが、それは決して自分のわがままをとおすという意味ではありません。自分の過去から現在、そして未来へ向かう軌跡は、動けば動くほど、どんどん変わっていきます。考えて実行し、振り返って実行する。その繰り返しのなかでつねに変化するのです。

そうして自分とチームと会社のあいだでつねに揺れ動きながら、「ここはぎりぎり自分の譲れない一線だ」という部分を、リーダーは追い求めるべきです。同時に、チームメンバーに対して本気の言葉を尽くして想いを伝えていき、チームメンバー一人ひとりと向き合い、その想いをくみ取る必要があるのです。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

キャリア・教育

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数