ローソンがあのH2Oと「関西攻略」に懸ける思惑 アズナス転換だけでない西の大物と提携の意味
“相思相愛”の提携は、関西でローソンが存在感を高める契機となるか。
ローソンの竹増貞信社長と、阪急・阪神百貨店やスーパー「イズミヤ」を展開するエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングの荒木直也社長は6月24日、そろって大阪市内で会見を開いた。
5月7日に両社は包括業務提携契約を締結。会見では、その提携により現時点で具体的に決まっている取り組みなどが明らかにされた。
アズナス全店をローソンに転換
1つは、阪急・阪神沿線でH2Oが展開するコンビニ「アズナス」98店舗のローソンへの転換だ。
駅構内や駅周辺に店舗を構えるアズナスは、展開規模が小さいうえ、大手コンビニチェーンと比べて商品力に課題があり、2020年3月期は5400万円の最終赤字だった。コロナ禍による電車の乗降客数の激減により、その後も業績はいっそう厳しくなっていた。
そこで7月より、全店をローソンのフランチャイズ加盟店に順次転換する。6月から先行して、H2Oの従業員が利用するアズナスをローソンに転換したところ、ローソン独自の商品が支持され売り上げが大きく上がったという。
2つ目の連携策として、2021年度の下期から、阪急・阪神百貨店のECで購入した商品をローソン店頭で受け取れるようにする。こうした決定済みの取り組みのほかにも、両社は複数のテーマでの連携を視野に話し合いを進める。
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