メンズコスメ市場が拡大を続けている。富士経済によると、メンズコスメ市場は2019年に前年比1.6%増の1199億円に達し、2022年には1237億円まで達すると予測されている。
メンズコスメではさまざまな国内ブランド、製品が次々と登場しており、最近では男性自らが企画・開発を行うコスメが注目を浴びている。男性たちが実際に感じてきた課題やニーズを解決する商品が多いなかで、最近新たに投入されている製品は、どういった点が従来品と異なるのだろうか。
「Fujiko(フジコ)」「B IDOL(ビーアイドル)」など人気のコスメブランドを手がける「かならぼ」は4月に、10代〜20代前半のジェネレーションZ世代男性向けブランド「MENCOS(メンコス)」をローンチした。第1弾製品として日焼け止めと肌のメイクアップができる「サンカットBB」の販売を開始した。
ブランドの立ち上げについて、かならぼの吉濱佳奈・代表取締役社長は「メンズコスメがトレンドではあるが、だからといってブランドを立ち上げるというのではなく、弊社がメンズブランドをやる意味を考えた」という。
かならぼの社名は「かなえるラボラトリー」というビジョンから来ており、ブランドも“全国のZ世代男子のほしいコスメ”を商品化するというコンセプトで立ち上がったそうだ。目指すのは、“男の子も当たり前にコスメを使う時代”だ。
製品や情報だけでは不十分!
製品開発にあたり、かならぼではZ世代男性1000人にアンケートを実施。その結果、Z世代がメンズコスメに強く興味を示す一方で、同世代向けのメンズコスメが少ないことがわかったという。「メンズコスメ市場の製品の多くが、身だしなみを気にする社会人向けのもの。若者向け製品も販売されているが、存在を知らない人も少なくなかった」(吉濱社長)
またリサーチからは、Z世代ならではの美容意識も浮かび上がった。「Z世代の男性は洗顔や日焼け止めの習慣がある人がほとんど。彼らの親世代の美容意識からも影響を受け、小さいころから日焼け止めを親に塗ってもらっていたり、母親のスキンケアを使ったりしている」(吉濱社長)。こういった美容習慣を持っているのは、他の世代との大きな差といえるだろう。
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