近年メンズコスメの広がりを代表に、男性向け美容市場が注目されている。中でも脱毛に関するサービスや製品のニーズは高まっており、聖心美容クリニックが20〜40代を行った調査によると、全世代の男性に人気のある美容医療は脱毛だった。とくに20代は「自身もしている」「検討している」のいずれかで回答した人が52.2%と半数以上にのぼった。
若者を中心に脱毛への関心が高まっている理由を、マンダムの広報担当は「身だしなみ行為のひとつとして考えられている」と語る。
実際、同社が15〜24歳の、いわゆるZ世代に行った調査では、77.2%が体毛処理をした経験があったという。
同社は2月に、手軽に除毛することができる「GB 除毛フォーム」を発売。「興味を持つ人が増えている一方、体毛処理をしたことがない人もまだまだ多く、手軽に簡単に処理したいというニーズがある。そこでこの商品では、弾力性のある泡を本体から直接出し、塗るだけで除毛できるようにした」(マンダム広報)。
体毛ケア市場は毎月、前年同月比を超える成長を続けており、そういった市場の成長とともに製品の売り上げも好調に推移しているという。
手軽に簡単に処理したいニーズがある
同社の調査の中でも興味深いのが、消費者が考える理想の体毛状態だ。例えば胸元や手足の指は「ツルツルがいい」と回答する人が最も多かったが、すねに関しては「薄いほうがいい」と答えた人もほぼ同じ割合だった。また最も体毛が気になる部位はワキだったが、ワキの理想の状態については「薄いほうがいい」と回答する人が最も多かった。
マンダムでは除毛のみならず、毛を薄く間引くアイテムとして「GB ボディヘアトリマー」を2015年から販売している。「実は2000年に一度販売したが、当時はニーズが低く一度廃番となっていた。しかし2015年頃から市場全体の体毛処理ニーズが高まったことで再び販売した」といい、売れ行きは好調だという。
昨今の脱毛事情について「(前述の調査で)いずれの部位も濃いほうがいい、とくに気にしないという項目を選ぶ割合は低かった。また服を着て見える部位のみならず、お尻や腹部など見えない部位の処理を望む声が高いことも特徴だ」と広報担当は分析する。
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