「この人、話しにくいなぁ」は相手に伝染している 「雑談はしなくていい」と言える心理学的理由
あなたのストレスは「雑談の誤解」が生みだしている
私は精神科医や産業医の立場で、多くの人の悩みを聞いてきました。その中でも、次のような相談をよくいただきます。
「どこの部署に異動しても、会話が続かないから、うまくなじめず職場に居場所がありません」
「営業の仕事で、盛り上げようと雑談をすると、いつもとんでもない空気になって、仕事がストレスです」
これらの人に共通しているのは、「雑談が苦手」と思っていることです。
あなたも、初対面の人と会話を始めたものの、二言くらいで終了してしまって、そのあとに沈黙が続いたことがあるのではないでしょうか。通勤中に接点が少ない先輩社員と駅で出会ってしまい、会社に到着するまで、気まずい雰囲気だった経験もあるのではないでしょうか。
このような、知り合いと2人きりになる場面に遭遇したとき、あなたは無意識に「雑談をしなければ」と考えていたのだと思います。
実際、よく会社員の方から「エレベーターで、普段あまり接点のない会社の人と会ったとき、どのような話をすればいいですか?」という質問をされます。
私の回答は、「雑談は無理にしなくていい」ということです。
あなたの内側に「なんか口では表現しにくいけど、話しにくいなぁ」という気持ちがあるときは、無理しないほうがいいのです。その理由は、心理学の観点から考えると明らかです。
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