「この人、話しにくいなぁ」は相手に伝染している 「雑談はしなくていい」と言える心理学的理由

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実は、プレッシャーを感じた中で繰り広げられた雑談は、相手にネガティブな印象を与えてしまうメカニズムがあります。

あなたは、何か不安を感じたとき「やばい、不安がバレてるかも」と思い、余計に不安を増幅させてしまった経験はありませんか。これは、事実かどうかは別として、自分の心の中を読まれていると思い込む、「透明性錯覚」という現象です。

すると、次に起こるのは「情動伝染」という現象です。

赤ちゃんが笑っている姿を見ると、つい頬が緩んでしまいますよね。また、悲しそうな人を見ると、自分まで悲しい気持ちになってしまうことがあります。このように、人の感情は音叉のように共鳴を起こしていきます。

つまり、もともとあなたの不安や緊張が伝わっていなかったとしても、「不安が伝わっているかも」という思い込みで余計に不安が増してしまい、そのせいで本当に相手へ伝わってしまうのです。

このメカニズムから考えると、「話しにくいなぁ」とネガティブな感情を抱いているときに、無理して雑談をすると、そのネガティブな感情を相手に伝えることになります。

よかれと思ったコミュニケーションが、関係を悪化させる可能性があるということです。

雑談に、オチも雑学も必要ない

そもそも、みなさんを悩ませている雑談って何なのでしょうか。雑談といえば、

・他愛のない会話
・盛り上がる会話
・幅広い知識が必要な会話

このようなイメージを持っている人が多いと思います。

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