稲田大臣が語る「4人の女性局長」の戦略

内閣人事局が行った最初の大仕事を聞く

稲田 労働基本権については、渡辺大臣はスト権も含めて公務員にも与えていいんだという思いもあったと聞いていますが、今回の改革では引き続きの宿題となっています。公務員の給与の原資は国民の皆さんの税金であり、国民の代表からなる国会の議論を経て決まるわけですから、労使交渉をしたところで必ずしもそのとおりになるわけではない。

公務員制度改革のプログラムを定めた国家公務員制度改革基本法第12条も、自律的労使関係は国民の理解を得た上で措置すべきだとしています。私は大臣に就任後、労働組合の方も含めたヒアリングを行うなど慎重に検討を行いましたが、結論としては、現在国民の理解を得るまでには至っていないということになりました。

民間への波及にも期待

――内閣人事局は公務員の働き方をどのように変えていくのでしょうか。

稲田 先日、子育て中の女性官僚たちが、働き方の改善を求める提言書を加藤勝信内閣人事局長に提出しましたね。これは霞が関の歴史上画期的なことです。だって、内閣人事局という公務員の人材戦略の司令塔ができ、政治主導を体現する政務の官房副長官たる局長が受け取って、きちんと検討すると言ったんですから。以前だったら、こんなことは「脱藩(役所を辞める)」して、首相とかに直訴するような話ですよ。これからも前向きな提案が積極的に行われることを期待します。

もともと、霞が関の文化は長時間労働が当たり前、不夜城が当たり前といった風潮でした。でもそれではいけない。

働き方の効率性を高めてムダな労働時間を削減し、それぞれの生活を大切にしたい。それは女性だけの問題ではなく、当然男性の働き方の問題でもあるわけです。きっと男性官僚の皆さんは提言を行った女性官僚たちに「よく言ってくれた」と内心拍手しているのではないですかね。男性官僚の残業が減って早く帰宅できれば、その奥さんや家族のライフスタイルも変わってくるでしょう。そして、それは社会全体に波及していく。民間でも女性登用に積極的になっていますね。安倍首相が言われるとおり「隗より始めよ」で、率先して公務員の働き方を変えていけば、やがては日本自体が変わりますよ。

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