「イクメン」が、成長戦略の先兵だった! 女性の社会進出は、GDPを約1.5%押し上げ

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柚木道義衆院議員(左)と谷合正明参院議員

日本の生産年齢人口は1995年に8726万人のピークを迎え、2013年10月時点で7901万人まで減少した。名目GDPも1997年の523兆円をピークに、それ以降は減少傾向にある。GDPをどのように引き上げていくかは、「アベノミクス成長戦略」の喫緊の課題だ。

その処方箋の一つとして期待されているのが、「夫の育児参加」「女性の社会進出」だ。妻が働くことで世帯収入が増加し、経済成長に繋がるからだ。

GDPを15%押し上げ

日本の女性の潜在労働力は303万人にも上る。仮に彼女たちが就労すれば、約7兆円の経済効果を見込むことができる。これはGDPを約1.5%押し上げる効果がある。

日本の女性の社会進出に対する期待は、国内ばかりではなく海外からも期待の声があがっている。「日本では、女性の就業率60%が男性の80%に匹敵するようになれば、さらに800万人の労働者が加わり、日本のGDPを15%も引き上げることができるでしょう」。2012年6月にサンクトペテルスブルグで開かれた「APEC女性と経済フォーラム」にて、ヒラリー・クリントン米国務長官(当時)は、このように発言した。

またクリスティーヌ・ラガルドIMF専務理事も、同年10月に出されたWP「女性が日本を救うか」を紹介し、「日本の女性の労働力率が他のG7並みになれば、1人当たりのGDPは4%、北欧並みになれば8%大きくなる」と指摘している。

「女性の社会進出の経済効果は大きい。そのためには男性の協力が必要だが、さらに夫の育児参加で、働く女性の出生率がアップするという統計もある」――そう話す民主党の柚木道義衆院議員は3歳と6カ月の2児の父親で、まさに子育て真っ最中。航空会社に勤務し海外へのフライトも多い妻に代わって、保育園への送迎などをこなしている。

「夫が休日に育児を全くしない場合には、第2子が生まれる割合は9.9%にすぎない。しかし夫が育児を6時間以上やる場合には、第2子が生まれる割合は67%にも上るというデータがある」

柚木氏は2年前に「イクメン議連」を立ち上げたひとりでもある。「議連を立ち上げた第一の目的は、『日本をイクメン立国にする』ということ。子どもを増やし、夫婦が共に働く。そうすれば日本経済は豊かになる」。

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