「この期間に2度流産しています。不妊治療は1人ではできないし、経済的、精神的、体力的にとてもとても大変。その間、旦那さんともめることもたくさんあったけど2人で話し合いを重ね協力して、なんとか子どもを授かることができました。治療開始時には2人とも未熟だったと感じます。あの4年間は親になるまでの準備期間だったのかな?」
不妊治療では言うに言えない苦労をした。しかし、もっと若いときに出産していたら子育ての大変さで生活が破綻していたと断言する恵子さん。6年前までは、自分の欲望に素直な生活を送っていたのだろう。それは浮気をしたこともある夫にも当てはまる。
「今は『息子のために』という共通意識を持つことができるようになりました。もちろん、意見が割れることもあるし不満がないわけじゃないけど、『息子にとってベスト』という大目標があるので多少ずれてもそんなに嫌じゃありません」
昨年に職場復帰してからは、仕事と子育ての両立に追われて生活習慣が劇的に変化した。自然と早寝早起きになり、寝つけずにあれこれ思い悩むこともなくなり、日中も細かいことを気にしなくなったらしい。
「昔は旦那さんと少しでもけんかすると、それが頭の100%を占めてメソメソしていましたが、今は10パーセント以下です(笑)。お気に入りの皿が割れたことやネイルがちょっと剥がれてること、上司や大家さんに言われた嫌みなどもすぐ忘れられるって幸せだと思います」
幸せ度200点の西田博さん
次に、幸せ度200点を報告してくれた2人に登場してもらう。1人目は、学校教師の西田博さん(仮名、44歳)。6年前は「同棲中の婚約者がいるけど結婚は延期」という微妙な時期にフライング気味に取材をしてしまった。同じく教師の婚約者は仕事で思い悩み、家事をする余裕すら失ったのが原因だ。
「彼女が(別の学校に)異動して、落ち着いた環境の職場で精神的に落ち着き、結婚しました。6年前の私は『料理は誰かの手料理を食べたい。お総菜ばかりは嫌だ』と言っていましたね。今は気にならなくなりました。スーパーのお総菜、おいしいです。細かい不満はあります。でも、それはお互いさまなので、ひどくなければ気にしなくなりました。晩婚ということで、相手に合わせられる人生経験を積んできた、ということでしょうか」
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