急増した「ゴルフ始める人」悩ますマナー対処法 事前に知ってから行動すれば怖くない

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ここからは、プレー中のマナーの説明に移る。コース内でもいろいろあるが、山本氏が最初に指摘したように「スピードと安全」が、エチケット・マナーの根底にある。筆者の経験も含めて注意点を挙げてみよう。

●ティーイングエリアでの立ち位置に注意
ほかの人が打つ場合、どこで見ていればいいか。ティーイングエリアから外れた場所か、打つ人と離れた向かい側にいたい。後ろや打つ方向の後方にいると、気になってしまう。グリーンでは、打つ人とカップを挟んだ延長線上にいると邪魔になる。
●ポケットにボールを1、2個入れておく
OBや池に入った場合などにカートまでボールを取りに行かなくてもいいようにする。同組の女性がそうなった場合、ポケットがない服装が多いので「とりあえずこれで打っていこう」と渡すこともできる。
●クラブは2、3本持っていく
距離計算を間違ったとき、カートに戻って取り直さなくていいようにする。初心者はきちんとした距離を打てないので、少し自信がある1本を常に持って、グリーン周りに行くまで使っていくのもいい。
●素振りは少なく
できれば1回、2回にしたい。その時間が積み重なれば結構な時間になる。「素振りは1回」と決められているコンペもある。
●後ろを見よう
筆者は最初のころ、先輩に「後ろを見るとコースの印象も違うぞ」と言われた。「後ろの組が来ていないか見ろ」という意味なのだが、後ろの組が待っていないかを時折確かめる。追いついてきていたら、後ろを気にしていないと思われないように速足で歩く。基本は前の組の姿を確認できているのがいい。
●コースを痛めたら直す
ショットした時に大きく芝を削ってしまったら、カートに置いてある「埋土」(たいていは砂)をその穴に入れてならす。バンカーには低くてボールに近いところから入り、打ったらバンカーレーキで自分の足跡まで直す。グリーンにボールマーク(ピッチマーク)というへこみを作ったら、グリーンフォークという専用の器具で元に戻す。スパイクを引きずったり、パターや旗竿で穴をあけたりしてはいけない。いずれも、次に来る人たちが気持ちよくプレーできるようにするためだ。
●準備ができた人から打つ
2019年のルール改正で、それまでの遠球先打という「ホール(カップ)に遠い人から打つ」ではなく、準備ができた人が先に打つことが奨励された。ただし、人が近くにいない、前の組がいないなどの安全確認をし、同組の人たちに「先に打ちます」と声をかけてから打とう。
●フォアの掛け声を忘れずに
隣のホールにいってしまいそうなボールを打ったら、即座に大声で「フォア」「フォー」と叫ぶ。分かれば「〇番、フォア」とホール番号を入れるといい。キャディーさんの中には「ファー」と聞こえる人もいる。逆にこの声が聞こえたら、ボールが飛んできているかもしれないので、頭を守るなど注意する。
●別のホールに打ち込んだら、そのホールの人に断って入る
隣のホールに打ち込むことはままある。そのホールに人が来ていないかを確認し、来ていたらプレーの進行を妨げず、「失礼します」「すいません、お邪魔します」などと声を必ずかける。打とうとして突然人が入ってきたらびっくりするし、事故にもつながる。
●すぐにグリーンを離れる
全員のパッティングが終わったら、すぐにグリーンを離れよう。後ろの組が打つのを待っているかもしれない。スコアカードの記入はカートに乗ってから。それぐらいの時間でスコアを忘れることはないはずだ。案外、これがいちばんプレーを速める、速めているように見せる、かもしれない。
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