相当踏ん張った「楽天モバイル」結局買うべきか 新プラン「1GB以下0円」の狙いを読み解いてみる

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ついでに阪神甲子園球場は約4万8000人収容できるので、大入り満員が17日続けば……もうやめよう。このように80万人は案外多いのがわかる。これを聞くと、いったん深呼吸して考える暇はありそうではないか。

楽天モバイルは儲かるのか

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携帯キャリアの乗り換えは、さほど興味がない層にとっては、面倒くさいし時間もとられる。いったん使い始めると「現状維持バイアス」が働いて、このままでいいかと放置する。だからこそ携帯会社は新規加入に必死であり、楽天が出血大サービスに踏み切る理由になる。

月額0~1000円程度なら、SPUの倍率も上がるし、2台目として持ってもいいかと考える層は一定数いるだろう。そこを確実に逃さないための「0円」であり「1年無料」なのだ。

とはいえ、今の料金設定で儲かるとは思えない。楽天は4月から社名を「楽天グループ」に変更すると発表した。ECやカード・金融などの事業を柱に、まさにグループ一丸となってみんなで儲けようという中で、楽天モバイルの存在価値を高めていくしかない。

確かに、コロナ下で通信分野の重要性はますます高まっている。ステイホームに役立つ月額課金サービスをどんどん投入し、そのデバイスとして使うと楽天ポイントが優位に貯まるなどの展開もありかもしれない。

コロナと並走しながら確実に儲け続けるためにも、契約者確保は「出血」覚悟でやらねばならないのだ。今回の新プランがはたして勝ち戦になるか、外野から見守りたい。

松崎 のり子 消費経済ジャーナリスト

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まつざき のりこ / Noriko Matsuzaki

20年以上にわたり『レタスクラブ』『レタスクラブお金の本』『マネープラス』などのマネー記事を取材・編集。家電は買ったことがなく(すべて誕生日にプレゼントしてもらう)、食卓はつねに白いものメイン(モヤシ、ちくわなど)。「貯めるのが好きなわけではない、使うのが嫌いなだけ」というモットーも手伝い、5年間で1000万円の貯蓄をラクラク達成。「節約愛好家 激★やす子」のペンネームで節約アイデアも研究・紹介している。著書に『お金の常識が変わる 貯まる技術』(総合法令出版)、『「3足1000円」の靴下を買う人は一生お金が貯まらない』(講談社)、『定年後でもちゃっかり増えるお金術』(講談社)。
【消費経済リサーチルーム】

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