企業の採用支援を行っているワークス・ジャパンの清水信一郎社長は次のように話す。
「5大商社のボリュームゾーンは早慶ですから、難易度も高くなります。KADOKAWAは出版というより、アニメやゲームなどのデジタルコンテンツの人気で、生活に溶け込んでいるため、身近な存在であることから応募者が多く、優秀な学生を採用できているのではないでしょうか」
採用数を絞った銀行の難易度が上昇
マスコミの入社難易度も高い。出版では6位に講談社、20位に『鬼滅の刃』で注目された集英社が入った。テレビでは11位にTBSテレビ、14位に日本テレビ放送網、26位にテレビ朝日、新聞社では21位に日本経済新聞社、27位に読売新聞社が入っている。採用人数が少なく人気もあり、難易度の高い大学からの就職者が多い。
業種別の入社難易度を見てみよう。4社以上ある業種だけを取り上げている。トップは広告、次いで放送、新聞、商社、不動産の順となった。採用を減らしている銀行は昨年の15位から10位に順位を上げている。
メガバンクを見ても、三井住友銀行が昨年の67位から38位、三菱UFJ銀行が198位から82位、みずほFGが176位から87位にアップしている。さらに、証券会社も、大和証券グループが昨年の117位から40位に、三菱UFJモルガン・スタンレー証券も205位から62位に躍進している。
金融系の難易度アップが目立つ理由として清水社長は「銀行は採用を減らして厳選採用になって、難易度が上がったのでしょう。その銀行の採用が減り、金融志望者の受け皿になったのが証券で、難易度が上がっているのでは」と分析する。
難易度上位の企業は学生に人気の企業も多い。人気企業はやはり高難易度の大学からの採用が多いようだ。
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