コロナ禍で就活環境が悪化しているため、2022年の就職を目指す現3年生(大学院1年生)の動きは例年より早くなっている。文化放送キャリアパートナーズ就職情報研究所が行っている学生アンケートの最新版(10月版)によると、10月中旬までにインターンシップに参加した人の割合は72.4%で、前年同期比で8.3ポイントも上昇している。これまでの売り手市場とは異なるため、学生も早い段階から積極的な活動を行う必要が出てきそうだ。
では、そんな学生が現時点で興味を持っている会社はどこか? 10月31日配信記事「大学3年生9000人が選ぶ『就職人気ランキング』」で、人気企業ランキングの速報版を紹介した。今回はその属性別(男・女・文・理)のランキングを作成した。その結果と特徴を見てきたい。
データは文化放送キャリアパートナーズ就職情報研究所の調査を基にしており、同社の就職サイト「ブンナビ!」に登録する、2022年春卒業予定の大学生や大学院生が調査対象者だ。今回は登録会員のうち、9022人から回答を得ている。
伊藤忠は男子、女子、文系でトップ
男子学生のランキングは、1位伊藤忠商事、2位三菱商事、3位大和証券グループという順になっている。総合商社がベスト10に4社入るなど、商社への人気が高い。6位バンダイ、7位任天堂、12位ミズノなどが総合ランキングよりも順位を上げており、男子学生の人気が高いことがわかる。
女子学生のランキング1位も伊藤忠商事となった。働き方に対する会社の姿勢が評価されているとみられる。総合ランキングと比べると、3位明治グループ(明治・Meiji Seika ファルマ)、4位の資生堂などが大きく順位を上げている。業種では食品メーカーのほか、5位集英社、7位講談社など出版社が上位にランクインしているのが特徴的といえるだろう。
文系学生のランキングは、総合ランキングに近い結果となっており、1~6位までは総合ランキングと同じ順位になっている。逆に食品メーカーが総合より順位を下げているのが特徴だ。
その反対に理系学生ランキングは、1位明治グループ(明治・Meiji Seika ファルマ)、3位味の素など食品が強い。4位ソニー、5位NTTデータ、6位旭化成グループ、7位グーグルなど、より理系人材を求めているメーカー各社やIT・システム関連企業が上位に顔を出していることがわかる。
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