知れば納得「オンライン就活」のシンプルな極意 企業の採用担当者の見ているポイントとは?

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就活の本番が始まる前に知っておきたい知識をお届けします(写真:jessie/PIXTA)
新型コロナウイルス感染症の対策で就職活動(就活)はオンラインに大きく舵を切りました。しかし、昨年急に始まったため、就活生はもちろん、企業の人事や採用担当者も対応に苦慮しています。では、コロナの前後で就活市場はどう変わったのか、そして就活生は何を注意すべきなのか。就活塾「キャリアアカデミー」の新著『改訂版 「納得の内定」を目指す 就職職活動1冊目の教科書』を基に、塾長の後藤沙織氏が解説します。

ANA、JAL、HISが2021年卒の選考を中止

コロナ前の大卒求人倍率は「1.83倍」で、就活生1人あたり1.83件の求人がありました。つまり、選ばなければどこかしらの企業には入社でき、「空前の売り手市場」と呼ばれていました。

対して、コロナ発生後のいわゆる「Withコロナ」になると、求人倍率は0.3ポイント下がり、2020年6月時点で「1.53倍」でした(リクルートワークス研究所「第37回ワークス大卒求人倍率調査(2021年卒)」より)。

リーマンショックと東日本大震災の影響を受けて「就職氷河期」と呼ばれた2012年卒の求人倍率は「1.23倍」でしたから、現状では、そこまでの求人の落ち込みはありません。

ただ、2021年卒はパンデミック前に作成した採用計画に基づいて採用を行った企業が多数あることを考慮に入れると、コロナの影響が本格的に出てくるのは、2022年卒以降である可能性も十分あります。

実際に2021年卒の就活では、例年人気を集めていた「航空」「旅行」「ホテル」業界は、コロナによって大きな打撃を受けたこともあって採用中止が相次ぎ、ANA、JAL、HIS、USJなどが選考を中止しました。

旅行業界を志望する就活生たちからは、「旅行業界以外の業界に興味が持てなくて、就活へのやる気が出ません」「小さい頃からCAになりたかったのですが、航空業界は諦めたほうがいいのでしょうか?」といった相談をたくさん受けています。

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