ただ宿題をやり、知識を獲得すれば安泰という勉強の時代は終わりました。親世代が経験してきたことがそのまま子ども世代に活かせる場合もあるでしょうが、そうではない場合もあるということなのです。
筆者はこれまで4000人以上を直接指導してきましたが、その指導経験の中では、思考力や表現力が高い子は、偏差値レベルも高くなる傾向がありました。
しかしこれまでの勉強では、思考力がさほど高くない場合でも、知識の獲得だけでも点数が取れ、入試にも合格できました。トップレベルの高校でも、高い思考力がある子と知識型の子の両者が混在していました。ところが、これからは思考力や表現力そのものが評価されるため、従来とは違った局面になることが想定されます。
家庭は「思考力・判断力・表現力」を養う場に
こうした教育変化の年を、チャンスと捉え、次のことを家庭内でされることをおすすめします。
「コロナ禍における非常期特有のテーマを対話で使い、『思考力』を育てる」
具体的には、宿題等の知識の獲得はそのまま進め、家庭内では、「思考力・判断力・表現力」を養う場にしてしまうということです。つまり、机で勉強していることだけが学びではなく、日常の対話そのものを学びにつなげてしまうというあり方です。
平常期においても家庭内を学びの場にすることはできました。例えば、
・料理などは「プログラミング」と捉えてみる
・困ったことがあれば「問題解決思考」を鍛える場と考える
・日常会話は「読解力とボキャブラリー獲得」の場とする
・旅行は「経験と刺激」「思考の枠」を広げる場と捉える
など、すべての日常の活動を、「学び場」として意味づけることは可能でした。
しかし、今は非常期です。平常期では考えられないことを思考し、判断し、表現できる絶好のチャンスと考えましょう。
例えば、次のような問いを日常でさりげなく取り入れます。
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