「思考が深い人」「浅い人」を分ける決定的な差

元コンサル教授×東大生「頭の良さ」対談:前編

コンサルタントとしてビジネスの最前線で戦ってきた大学教授と、偏差値35から奇跡の東大合格を果たした現役東大生が、「深い思考」について語りました(撮影:梅谷秀司)
自分の頭で考えることは意外に難しい。頭の良い人は、頭をどう使っているのか? 本質的な解にたどり着くには具体的にどうすればよいのか?
外資系の事業会社やコンサルティングファームを経て、いまはビジネススクールで教鞭をとり、『武器としての図で考える習慣:「抽象化思考」のレッスン』を上梓した平井孝志氏と、偏差値35から2浪の末に思考法を改革して東大に合格、『「考える技術」と「地頭力」がいっきに身につく 東大思考』を上梓した西岡壱誠氏が、本質を見失いがちな日本人の教育や論理思考について対談した。前・後編でお届けする。

図で理解するという「思考の型」

西岡壱誠(以下、西岡):『武器としての図で考える習慣』には大変感銘を受けました。実は僕は、東大入試においても、図式化が有効だと感じた体験があるんです。

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僕は偏差値35から東大を目指して2浪しましたが、受験勉強をはじめた当初は、ノートもただ写すだけで、大事なポイントがわかっていませんでした。ところが、合格した友人たちのノートを譲り受けたとき、彼らが図を描いて問題を整理していることを知ったんです。

それを参考にして、例えば世界史ならヨコ軸に「フランス」「イギリス」、タテ軸に「17世紀」「18世紀」をとった2×2のマトリクス(「田の字」の図)で考えてみると、余計な枝葉が消えて、思考が整理されました。平井先生は、どういうきっかけで図を使われるようになったのですか?

平井孝志(以下、平井):「田の字」の図と出会ったのは、就職してからです。大学院までは物理を専攻していましたので、図で考える癖はありましたが、すべてはヨコ軸がインプット、タテ軸がアウトプットの「関数」でした。渋谷のスクランブル交差点を歩きながら、人々の歩行速度の変化と混雑率を考えて4次関数の図を思い浮かべたり(笑)。

それが、就職してはじめて関数以外の図があると知って、驚いたんです。社内でそれまで考えられてきた枠組みやパターンがあって、「田の字」や「矢バネ」だけでなく、ヨコ軸もタテ軸もインプットで、真ん中にアウトプットがあるというような図もありました。感動しましたよ。

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