マクドナルドの世界総売上をざっくり計る方法 フェルミ推定の練習問題で「地頭力を鍛える」

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
①アプローチ設定

どうすれば世界の売り上げの合計が算出できるでしょうか。

5分という短時間で計算するに際して、大きく2つのアプローチが考えられそうです。1つはマクロから、つまり世界人口から「1人当たり年間どの程度食べるのか?」を考える方法です。もちろん全体だとざっくりしすぎるので、5分の時間があれば、

(1)頻繁に食べるグループ
(2)中程度に食べるグループ
(3)ほとんど食べないグループ

といった形で大きく分類して、おのおのグループごとにその人口と来店頻度および平均購入単価から算出することはできるでしょう。

さらに大きくもう1つのアプローチはもう少しミクロの視点で、つまり店舗ごとの来店客数を考えて、それに世界の店舗数をかけるというやり方も考えられます。こちらのほうが少し詳細を考慮する必要があるためにマクロ型よりも時間はかかりそうですが、5分あれば何とかなりそうなので、こちらで算出してみることにします。

モデルの選択はその時点での時間と入手可能な情報量によって変わりますので、両者を簡単にシミュレーションしてみて、どちらが適切そうかを選択することになります。たまたまでも自分が特定の情報を持っていれば、それを活用して考えることも可能です。

まずはシンプルに算出してみる

②モデル分解

次に対象をモデル化して単純な要素に分解します。まずは全体の算出ロジックをシンプルに表現すれば以下のようになるでしょう。

1日当たり1店舗の売り上げ × 世界の店舗数 × 年間日数 = 年間売り上げ

あとはおのおのの要素を計算することになりますが、ここがこの解法の肝の部分であり、いかにうまい切り口で分解し、推測可能かつ時間内で計算できる適当な粒度に因数分解するかがポイントとなります。

まず上記が最もシンプルな算出モデルですが、さらにこれらを計算するためには、1店舗の売り上げであればそれを1日の来店客数×客単価とすることができるでしょう。

また、世界の店舗数の算出には複数のモデルが考えられます。例えば日本の店舗数を算出してから世界に展開するとか、日本での人口当たりの店舗数を概算してからそれに世界人口をかけるといったやり方です。

次ページ自分の持っている情報や知識を生かす
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事