マクドナルドの世界総売上をざっくり計る方法 フェルミ推定の練習問題で「地頭力を鍛える」

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ここでも自分の有している情報や知識と時間を考慮して最善のやり方を選択することになります。例えば、過去の経験やたまたま最近読んだネットニュースから、コンビニや牛丼チェーン店の日時売り上げの土地勘がある場合もあるかもしれません。

実際に試算してみる

③計算実行

ここから数値の代入と計算に入っていきます。そのためには②のモデル分解で誰でもある程度の数字の推測が可能なところまで因数分解するところがポイントです。

ここでの「誰でも」という前提は、イメージ的に(義務教育程度の知識を有していると想定される)「中学校3年生」程度を想定します(ビジネスの現場でも、どの業界にいるどの階層の人でも同じ土俵で話せるためにはほぼその前提で話すことは必要となるでしょう)。

まず1日当たりの1店の売り上げは次のように仮定して算出します(以下の各々の数字は、ほとんどの人に1度や2度は経験があると思われる過去の「マクドナルド経験」からのざっくりとした概算値を用いています)。

1日を繁忙時間帯(5時間)と非繁忙時間帯(15時間)に分ける
※繁忙時間帯は、朝食時1時間、ランチタイム2時間、ディナータイム2時間
カウンター(キャッシャー)当たりの顧客数は、
繁忙時間帯が60人/1時間
非繁忙時間帯が30人/1時間
カウンター(キャッシャー)のは、
繁忙時間帯が3台
非繁忙時間帯が2台
顧客単価は、
繁忙時間帯が5ドル
非繁忙時間帯が2ドル

上記の前提での計算式は、以下のようになります。

60人×3台×5時間×5ドル=4500ドル

30人×2台×15時間×2ドル=1800ドル

4500ドル+1800ドル=約6300ドル(=1日当たりの1店の売り上げ)

もしここまでを5分で計算するのは厳しいと考えるのであれば適宜まとめて(例えば繁忙時間帯と閑散時間帯を分けずにざっくり平均値で算出するとか)計算をシンプルにすることもできます。

よく知っている市の人口とそこでの店舗数から日本における人口当たりの店舗数を概算するとか、平均の1県当たりの店舗数から日本の店舗数を計算するなどして、世界の店舗数を算出します。

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