PCR検査拡充を敵視する人に知ってほしい難問 無症状者がコロナ感染を広げている現実がある

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院内感染を防ぐためにも検査の拡充はやっぱり必要だ(写真:takayuki/iStock)

新型コロナウイルス感染に伴う重症患者の最多更新が続いている。12月2日時点で日本では500人に迫っている。これによってコロナ以外の一般患者の医療にしわ寄せが出てきている。「診察できません!」「たらい回し」というフレーズ。どこかでみた光景だ。

世界的にコロナ感染者は激増している。人の移動で感染拡大することが明らかなので、欧州で再ロックダウンする国が増えている。片や日本では国を挙げてのGo Toトラベルだ。日本政府は来年1月までGo To プランを延期することを決定したようだ。

野口悠紀雄氏は自著の中でGo Toトラベルのことを、経済合理性については認めつつも、高齢者を切り捨てる「悪魔の戦略」と評した。高齢者にとっては致死率が20%近くある感染症なのだから、蔓延やむなし、に見える政策に対して当然そういう意見もあるだろう。

ではロックダウンすべきか?

ロックダウンとなれば、悲鳴を上げる業者も大勢いるだろう。実際、欧州でもロックダウンが社会的弱者の生活をさらに困窮させている。重症化することがほぼないとわかっている日本の若者が協力的になるとは思えない。どれほどの人がロックダウンを仕方ない策だと思えるだろうか?

感染それ自体ではなく経済的困窮も人を殺す

コロナ感染対策の目的は、言うまでもなく経済循環と死者を減らすことだ。

余談だが、この夏、コロナ禍で閉店寸前に追い込まれていた衣料店の店主が10月に来院した際、調子を取り戻していた。9月に売り上げがグッと上がったらしい。理由は子どもの制服の買い替えが一斉に起こったからだ。コロナ禍で子どもたちは軒並み運動不足になっている。それが原因で子どもたちが太り、制服を買い替える必要が生じたという。どうにも複雑な話だが、経済は感染症と実に複雑に絡み合い、循環していると感じた。ちなみに、この患者さんの血圧は下がり、データも改善していた……。

感染それ自体ではなく、経済的困窮も人を殺す。

今年7月以降、自殺者の数が増え、とくに女性の自殺の増加が目立っている。芸能人の自殺の影響やDVなども一因ではあるだろう。しかし、主因は経済的困窮が最大の原因と考えるのが普通だろう。

女性の社会的弱者に対するコロナ打撃は顕在化されにくいかもしれない。とりわけ性風俗で働く女性の状況は、ほとんど知らされていない。

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