杉原杏璃がグラビア外に見つけた稼業の原動力 芸能1本でなく投資、事業にお金の流れを作った
ところが、経済的な不安がどうしても消えない。毎月の収入にはバラつきがあり、安定して暮らせる状態ではなかった。
さらにその頃、会食の席で有名企業の社長から、「若いグラドルって社会情勢を何も知らないよね」というレッテルを貼られたことに違和感を覚えた。
「お金持ちの男性にすがる人生は歩みたくないし、自立した女性になりたい」
そう決心した彼女は、万が一なくなっても授業料としていいかなと思える金額、30万円を元手に投資の世界に足を踏み入れることにした。
準備運動ゼロで投資の世界に飛び込む
手始めに、ネット証券で口座を作った。「失敗しても授業料」という気持ちで飛び込んだため、投資について学ぶ“準備運動”はゼロ。最初に買った銘柄は東京ドーム。広島カープのファンである彼女は、自分の好きなジャンルで勝負に出ようと決めた。
当時はグラビア撮影で海外に行く機会も多かったが、指値をすると後は仕事に集中した。すると1カ月後、ビギナーズラックで10万円ほどのリターンがあり驚いた。
「当時Wi-Fiなんてないし、携帯電話もグローバルではないので現地でつながらないし(笑)。撮影へ行く前に成田空港で株が売れているか確認して、現地のホテルのパソコンで再チェックするくらいしか作業量はありませんでした」
始める前は、「株は張り付いてチェックするもの」というイメージがあったが、実際に挑戦してみると、自分の生活を大きく変えることなく向き合えることがわかった。
そこから順調に投資を続け、5年間で約1000万円まで利益が上がる。
その間、杏璃さんが意識していたことは、実に簡単なことだった。
「まず、『身近にあるものを買う』のが基本です。なじみがある企業じゃないと、調べる気にならないですし。あとは『欲張らない』。銘柄にもよりますが、私は3〜5%の利益を得たら即利益確定します。ギャンブル的な戦い方はしません」
手堅い戦法を続ける彼女も、JAL(日本航空)が会社更生法の適用を申請し2010年に上場が廃止されたときは、危険な沼に飛び込んだという。
「珍しく欲張ってしまい、紙切れになる寸前まで粘ってしまって……。でも、それをきっかけに大企業の銘柄も定期的に見直さなきゃいけないと思えるようになりました」
無料会員登録はこちら
ログインはこちら