2021年卒採用で起こった変化のひとつに、採用ホームページの閲読率の向上がある。合同説明会などの自粛により、企業と接する場がなくなったからだ。情報を得るために学生は企業が発信する採用ホームページを精読せざるをえなくなった。
企業も採用戦略を見直し、採用ホームページの強化に乗り出すところがかなり多い。
「採用HPの見直し」(商社・流通・1001人以上)
「マイページの開設」(サービス・301~1000人)
1社が「就活サイト利用の中止」を言明している。就活サイトが採用の王道だった時期は終わり、大学訪問や採用ホームページを軸にする動きが新鮮に感じられる。
「ナビサイトの活用は中止し、大学訪問やHPでの自然応募での採用をメインに切り替えた」(サービス・300人以下)
新しい採用チャネル
これまでの新卒採用は、広報チャネルとして就活サイトを利用し、合同説明会で学生と出会い、自社セミナーに呼び込み、応募につなげていくという流れだった。
この数年ではインターンシップという新しい広報・採用手段が盛況を極めてきたが、募集は就活サイトで行われ、参加の段階でエントリーシートが求められている。つまり、選考が行われているから、採用の構造として同一と言っていい。そういう構造では知名度に劣る中小企業は苦戦をする。そこで関心を集めているのが、新しい採用チャネルだ。
下記に紹介するが、人材紹介、ダイレクトリクルーティング、新卒紹介と多彩だ。特に多いのはリファラル(自社の社員による紹介)だ。「若手の学校訪問」をリファラル施策と書いている企業があるが、自社の社員を使える施策なのでハードルが低いのだろう。
「人材紹介会社の活用」(メーカー・300人以下)
「合同企業説明会への出展はやめ、その予算をダイレクトリクルーティングに回そうと考えている」(メーカー・300人以下)
「オファー型採用がどのぐらい活発になるのか気になっている」(サービス・301~1000人)、
「リファラル(若手の学校訪問)」(情報・通信・1001人以上)
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