「ブルーライトメガネ」が超売れた意外な理由 行動経済学でわかる「ヒット商品」の作り方

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切り口例2:いい言い訳の提供(活用理論:確証バイアス)

ホンネとして何らかの「罪悪感」を持ってしまいやすい商品/サービスの利用に際し、それらを利用しても、気持ち的に救われる理由を提供する方法です。

こちらも事例をご紹介します。タバコのブランド「アメリカンスピリット」です。当該ブランドはメッセージに、「農業」や「オーガニック」などの、社会善的な内容を込めました。タバコには不健康イメージが伴いますが、ユーザーに「社会につながっている」「農家に貢献している」という、利用の言い訳を提供することに成功したと考えます。

ベースにある理論は「確証バイアス」です。自分の考えを正当化するために、それを証明する情報ばかりを探してしまい、ネガな情報に注目しない傾向を指します。本アプローチについては、それを選択する際のわかりやすい「大義名分」を与え、通常生じている「少しの罪悪感」を払拭することを狙うものです。

「婚約時にはダイヤモンドの指輪を」のスゴさ

切り口例3:節目需要の創出(活用理論:アンカリング効果)

ライフステージや日常生活における、ある「節目」において、その商品/サービスを購入することが定番である、というイメージを形成する方法です。

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本アプローチを最もわかりやすく理解できる事例として、「ダイヤモンドの需要創造」の取り組みがあります。ダイヤの需要が落ち込んだ時代、「婚約時にはダイヤの指輪を」という、需要創出型のキャンペーンを展開し、婚約時の必須アイテムという認識を生み出し、大きな成功を収めました。

ベースにある理論は、「アンカリング効果」です。与えられた情報や数値が、何かを判断/評価する際の「基準」となって影響をもたらしてしまう傾向を指します。本アプローチについては、明確なタイミングを購入のアンカーとして機能させることで、自然にそのタイミングにおける需要を生み出すことを狙うものです。

今回はほんの一部のご紹介でしたが、いかがでしたでしょうか。お気づきのとおり、難しそうな理論でも、わかりやすくカテゴリーを整理したり、少し角度を変えてみたりするだけで、ぐっと活用のイメージが湧いてくるものです。ぜひ参考にしてみてください。

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