豊臣秀吉の「自分アピール」が圧倒的だった訳

「相手がどう思うか」の配慮に長けていた天下人

自分を盛りまくって創作した?(イラスト:えのすけ/PIXTA)
戦には、戦国時代の〝いろいろ〟がつまっています。
『〇〇の戦い』のことを説明するには、登場人物、彼らの関係性、なぜ戦うことになったのか、戦いのあとはどうなったのか……を、伝える必要があるので、「戦」を1つ解説すれば、戦闘以外 のあらゆるストーリーも見えてくるんですね。
人生は、勝負の連続です。
どんな人も「勝ちたい」けれど、勝ち続けることはできません。たくさん負けることもあるけど、この「負け」が実は大事だったりします。
「勝ち方」からも「負け方」からも学べることがいっぱいある。それを教えてくれるのが「戦」なんです。
お笑いコンビ「ブロードキャスト!!」のツッコミ担当で、歴史の「超現代語訳」で知られる房野史典さんの新著『13歳のきみと、戦国時代の「戦」の話をしよう。』より、今回は、「本能寺の変」から、一気にトップの座へアプローチした秀吉の、その成功の理由を紹介した章の一部を抜粋、再構成してお届けします。

秀吉が天下人になったキッカケ

”キングオブ出世“といえば豊臣秀吉。

彼が天下人になったキッカケになったといっても過言ではないのが、「中国大返し」。まずはその流れをおさえておきましょう。

信長様の命令で、毛利さん(中国地方)を攻める秀吉。
      ↓
備中高松城を水攻めにしちゃう。
      ↓
そんなとき、京都では『本能寺の変』が起こってテンパりまくり。
      ↓
「光秀倒すぞ!」と決心。
      ↓
光秀を倒すため驚異的な速さで「中国大返し」。
      ↓
『山崎の戦い』で光秀をやっつける。

お伝えしたように、「中国大返し」というのは、「奇跡!」とか「神業!」なんて表現が惜しみなく使われる偉業。

〝不可能を可能にする男、秀吉〟の、トリッキーな魅力がこれでもかと詰め込まれた出来事だったんですね。

ただね……という話に移りましょう。

「本当に不可能なことだったの?」

と言われれば、

「ううん、そんなことないよ」

という返答になってしまうかも。

「中国大返し」の1日の最大移動距離は、約30キロと言われてます(35、36、37キロくらいがMAXかな)。

現代人が普通に歩くときの速さは、時速4キロ。早歩きで、時速5~6キロくらい(平均ね平均)。

となると、30~35キロの距離は……

普通の歩行(時速4キロ)では、8~9時間、

早歩き(時速5キロ)だと、6~7時間、

くらいの時間があれば歩けるという計算です(小休憩入れるともうちょいかかるけど)。

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