24時間ジム「エニタイム」コロナ禍でも強気の訳

国内運営会社トップに聞く勝ち残り戦略

エニタイムは24時間営業のコンビニ型ジム。ここ3、4年で急速に店舗数を拡大し、今年8月に800店を超えた(筆者撮影)
新型コロナウイルスの影響により、フィットネス業界が大打撃を受けている。一部の総合スポーツクラブでクラスターが発生したのをきっかけに、各施設で退会する会員が続出し、業界は厳しい経営状況に陥っている。
そうした中でも気を吐くのが、「24時間年中無休」をうたったコンビニ型ジムの最大手、「エニタイムフィットネス」だ。エニタイムは鉄道駅周辺のビル内を中心に60~80坪程度の小型ジムを展開。筋トレや有酸素運動のマシンに特化し、夜間~早朝はスタッフ無人で営業するスタイルだ。
エニタイムはアメリカで誕生した業態で、日本ではFast Fitness Japan(FFJ)が運営本部となってFC(フランチャイズ)をメインに店舗を展開。①生活圏の便利な場所にある、②いつでも使える、③会費が総合型フィットネスクラブより安い――などの点が特に若い世代から支持され、フィットネス業界に大きな旋風を起こした。
その成功を見て異業種などが業界参入し、同じような24時間営業の小型ジムが各地で次々に登場。さらに今年はコロナ禍の逆風にも見舞われたが、依然としてエニタイムは積極出店を続け、あくまで拡大路線をひた走っている。
コロナの終息が見えない中での大量出店に危うさはないのか。また、24時間ジム同士の競争環境は今後どうなるのか。FFJの土屋敦之社長に聞いた。

30~40代の家庭を持つ人の退会が目立った

――コロナ禍で店舗の営業や会員数にどの程度の影響がありましたか。

4、5月は自治体からの休業要請を受け、ほとんどの都道府県で店舗の営業を見合わせた。FC店、直営店のいずれもそれが一番大きな打撃だった。

また、会員の退会や休会もかなり出た。具体的に言うと、58万人いた会員が一時は50万人に減り、それとは別に休会者が6万人出た。退会された方は30~40代の家庭を持っている人や女性が多かった。

ただ、昔からある総合型フィットネスクラブ(スタジオやマシン設備、浴場などを完備した施設)では、今回のコロナ影響で会員が2~3割減ったとも言われている。それに比べたら、われわれが被った打撃はまだ少ないと言えると思う。

筋トレなどのマシン設備に特化し、会員は20~40代の男性が大半を占める(写真:大澤誠)※写真は2018年に撮影したもので、現在は施設内でのマスク着用が実質的に義務づけられている

――総合型に比べて退会が少なかったのはなぜでしょうか。

総合型は高齢者の会員が多いのに対して、エニタイムの利用者は20〜40代の男性が中心。特に若い20代の単身者はコロナ下でも筋トレなどのトレーニングを欠かさず、高い利用率が続いている。

よくフィットネス業界はと一くくりにされがちだが、そもそも総合型と24時間ジムは仕組みや利用のされ方がまったく異なる。総合型は共通の更衣室やスタジオ、大浴場があって、中高年の顔見知りの会員たちが談笑したりする場にもなっている。

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