タリーズ創業者が語る「デリバリー」の難しさ

松田公太氏が語る外食業界の現状と未来

タリーズコーヒージャパン創業者の松田氏は、外食業界の収益モデルにつて「間違いなく変化する」と強調する(撮影:尾形文繁)
新型コロナウイルスの感染拡大を受けた外出自粛によって甚大なダメージを受けた外食業界。完全休業や時短営業に踏み切った店舗が多く、緊急事態宣言中は売上高が前年同月比で9割以上減った企業もある。社会経済活動が再開したとはいえ、外食業界の客数がコロナ前の水準に戻るには時間がかかるとみられる。
飲食店舗の賃料支払い猶予を求める提言で注目を集めたのが、タリーズコーヒージャパンの創業者で元参議院議員の松田公太氏だ。提言は外食業界の経営者約100人とともに行った。松田氏は現在、都市部を中心に23店舗のパンケーキ専門店「Eggs ’n Things」を展開するクージューの代表取締役CEOを務める。松田氏の語る外食業界の現状と未来とは。

売り上げが5割落ちると大赤字

――5月末の緊急事態宣言解除後、外食業界の客足はどれくらい回復していますか。

ものすごく厳しい。今後も数カ月間は、売り上げが前年比で5、6割にとどまり続けると見ている。そもそも外出する人自体が昨年の8割までしか戻らない。外出しても外食することに不安を感じる人もいる。そのため外食する人は、よくても前年の6、7割の水準にとどまる。

店舗側もコロナ対策で席数を2、3割減らしている。外食する人の減少と合わせると、飲食店の売上高は前年比で5、6割くらいになる。実際うちはその通りになっている。売り上げが前年比で2、3割の水準にとどまっている会社もある。そこは居酒屋で、顧客がクラスターの発生リスクを心配しているようだ。

飲食業は損益分岐点比率が高い。売り上げが1割落ちると赤字になって、5割減ると大赤字だ。緊急事態宣言が解けて「再スタートだ」とみんな喜んだが、店舗を再開した今、飲食店は現実がわかってしまった。営業を続けていくべきか悩む人がだんだん増えている。

私が6月に新宿でオープンしたチョップドサラダの店舗は、出店交渉したときの商圏人口を前提に賃料を決めた。だが、当初想定した売り上げの半分にしかいかず赤字だ。

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