「世界最低水準」続ける起業小国・日本のリアル 全米No.1ビジネススクールで教える起業三原則

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企業の中でも同じ傾向がある。新規事業もやはり失敗するリスクは高く、失敗をすれば組織内でのキャリアが絶たれてしまう。そのような状況では、新規事業に挑戦する人はほとんどいなくなる。

そのうえ、日本は、失敗に対して厳しい、失敗を容易に許さない社会ともいえる。

失敗への恐怖心に打ち勝ったとしても、周囲の失敗への寛容度の低さとも対峙しなくてはならない。起業をしようと考えた日本人が頻繁に直面する3つのブロックがある。

親ブロック:子どもが起業すると言えば親が猛反対
嫁ブロック:夫が起業すると言えば嫁が猛反対(逆の「夫ブロックもあり」)
子ブロック:親(とくにシニア世代)が起業すると言えば子どもが猛反対

起業した人ならば、どれかひとつは体験しているのではないだろうか。もし、どれも体験していなかったならば、とても幸運だ。日本では、自らの持つ失敗への恐怖心が高じて、人の失敗に対する寛容度も低くなっている。起業家を応援する投資家にすら、その傾向が見られる。

日本の失敗に対する不寛容さを知る、よい例がある。

起業家は、資金調達する際に、投資家から「過去にどんな失敗経験があるのか?」と質問を投げかけられることが多い。ここに日本とそれ以外では違いがある。

アメリカにおいては、失敗経験は学習効果を期待されて、ポジティブに働くことが多いので、起業家は恥じることなく失敗経験について堂々と語る。逆に、失敗したことのない起業家は、ネガティブな印象をもたれてしまうくらいだ。

一方、日本では失敗経験を語ると、「また失敗するのではないか」とネガティブなイメージが強くなり、2度目のチャンスが与えられにくくなる。起業には失敗がつきものなのに、失敗経験によって資金調達が困難になるというのであれば、この不寛容さは起業を阻害する以外のなにものでもない。

失敗を許さない社会では、失敗を「恐れる」「責める」「隠す」だから「学べない」……だからますます失敗を「恐れる」。そうした負のスパイラルが生まれている。では、どうしたら、この負のスパイラルから抜け出せるのか。

小さく失敗して大きな成功につなげていく

「起業に失敗はつきもの。だから失敗を恐れるな。とはいえ、なにもむやみに失敗をしろというのではない。まずは、自分にとっての失敗をあらかじめ定義することだ。なにをもって失敗とし、どこまでなら失敗しても大丈夫、という定義と許容範囲を明確にする。ある程度のミスはありきとして設定しておくということだ。それは使える資金の限度額だったり、費やせる時間だったり、信用だったりする。そうして自分にとって失敗がなにかを定義づけし、失敗を事前に予期し、認識することによって、リスクを支配することが大切だ」

本書の中で、失敗博士が、失敗を警戒する登場人物たちに、こうした内容のアドバイスをするのに、筆者はカジノの例を挙げている。

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