「社会貢献する人」と「しない人」の決定的な差

「自分起点の社会善」積むトレイルブレイザー達

日本企業にとっての社会貢献の現状はどのようになっているのか。『トレイルブレイザー』のオンライン読書会にて、さまざまな課題をあぶり出した(写真:recep-bg/iStock)
創業20年で従業員数5万人。世界最大級の顧客管理(CRM)ソフトウェア企業であり、GAFAに並ぶ巨大IT企業であるセールスフォース・ドットコム。
同社のユニークな、成長と社会貢献を両立させるという企業文化を、創業者マーク・ベニオフ氏が生い立ちから企業理念、社会への思いからつづった『トレイルブレイザー――企業が本気で社会を変える10の思考』の日本語版がこの夏に刊行され、各所で話題になっている。
7月19日、33歳以下の若きリーダーたちで構成される世界経済フォーラムの国際組織・グローバルシェイパーズのメンバーがオンライン読書会を行った。参加者は、樋口美穂氏、林志洋氏、岡ひとみ氏の3名。本書を通して日本企業のさまざまな課題をあぶり出した。

日本企業にとっての社会貢献の現状

樋口美穂(以下、樋口):『トレイルブレイザー』の中でマーク・ベニオフさんは、今までの多くの企業があまり重視してこなかった、信頼や社会貢献という目に見えないものの価値(バリュー)を重視していることが印象的です。

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ベニオフさん個人の価値観をどのように企業・組織の中で体現されているのかというストーリーに魅了されました。

社会貢献を重視する企業は増えていて、私が所属する外資系コンサルもそうです。自分たちのビジネスが社会貢献と具体的にどのようにつながっているかということをよく議論します。セールスフォースの場合は、社会貢献とビジネスのつながりを、オフィスの設計までこだわりながら社員やステークホルダーにコミュニケーションしていて、先進的ですね。

林志洋(以下、林):企業は社会に対して何らかの価値を生み出すということが大前提ですが、売り上げを最大化していくことにフォーカスするべきだという考え方もあります。また、ベンチャーでも、社会貢献に対する取り組み方として、積極的な会社とそうでない会社がありますね。

腰の重い日本企業にとっては、真剣に取り組むためのきっかけが必要だと感じるので、例えば国連が掲げているSDGsのようなわかりやすい旗があれば、大企業を動かす理由にはなるのではないでしょうか。

樋口:ベニオフさんはSDGsに加えて、政治的なメッセージも多く発信していますね。なぜここまでCEOや企業が政治にかかわっていく必要があるのかも、本の中に書かれています。

そこには、差別的な法案を許せば従業員も影響を受けてしまうということなどがあり、企業は事業課題に集中し、政治は政治的課題に集中するというスペースでは分けられなくなっているわけですよね。同様に社会貢献や政治的課題に取り組むことは日本企業にもあるか、皆さんの印象はどうですか?

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